手裏剣はいつの時代も子どもたちの間で流行するアイテムです。「忍者ごっこしたい」「手裏剣ってかっこいい」と、話題になっている幼稚園や保育園も多いのではないでしょうか。そこで今回は、折り紙でできる手裏剣の作り方をご紹介します。
手裏剣を使ってできる忍者遊びや、導入方法についても詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
手裏剣遊びの3つのメリット
手裏剣遊びは、気軽に導入できる保育アイデアです。手裏剣遊びならではの魅力やメリットもあります。保育園や幼稚園で手裏剣遊びを導入する際には、メリットを上手く活かせるよう、しっかりと「ねらい」を設定しましょう。
簡単に作れる
手裏剣は、園にあるものを使用して簡単に作成できます。特別な準備が必要ないので、思い立ったときにいつでもできる手軽さが魅力の遊びです。手裏剣の材料として使用できるものには、以下のようなものがあります。
- 折り紙
- 厚紙
- お菓子の箱
- 牛乳パック
- 段ボール など
室内で遊べる
手裏剣遊びは室内でできるのもメリットの一つです。雨の日や雪の日、園庭が混雑しているとき、カリキュラムの間の空き時間などにも、気軽に手裏剣遊びを導入できます。また、室内遊びは、決められた範囲内でお友達と仲良く遊ぶのが基本ルールです。そのため、社会性や協調性が育まれます。
ただし、室内で手裏剣を投げる場合は、お友達に当たらないようにするなどの配慮も必要です。思い切り体を動かしたいときや、危険がないようにしたいときには、屋外でも手裏剣を投げる時間を設けるようにしましょう。
想像力が豊かになる
手裏剣を作る際には、「どうすればかっこよくなるか」「忍者が持っていそうな手裏剣とは」など考え、試行錯誤しながら作成します。また、手裏剣を作った後には、ごっこ遊びに発展することがほとんどです。そういった一連の流れの中で、想像力や考える力、表現力が身につきます。
想像力や考える力を養うメリットは、思いやりの気持ちが育まれることです。友達と何かトラブルがあった際や、日常的なコミュニケーションを取る中で、自然と相手の気持ちを想像して行動できるようになります。
折り紙手裏剣の作り方
手裏剣を作りたいけれど、作り方が分からないという保育士の方もいるかもしれません。ここでは、折り紙を使用した手裏剣の作り方をご紹介します。スタンダードなものから珍しいものまで合計で4つ程ご紹介しますので、アレンジを加えながら作成してみてください。
折り紙2枚でできる手裏剣
折り紙2枚を使用して作るスタンダードな手裏剣です。誰でも一度は見たことのある手裏剣なので、保育士の方にとっても馴染み深いのではないでしょうか。作り方は以下のようになります。
【作り方】
- 折り紙を縦横半分に折り、線を付ける(2枚とも)
- 真ん中の線に向かって両端を折る(2枚とも)
- さらに真ん中の線のところで半分に折る(2枚とも)
- 恥が尖るように三角形に折る(2枚とも)
- 真ん中の線に合わせてさらに内側に三角形に折る(2枚とも)
- 1つの折り紙だけ裏返しにする
- 2名の折り紙を×の形になるように重ねる
- 1枚目の折り紙の端(三角形)を2枚目の折り紙の隙間に差し込む
- 裏返して、2枚目の折り紙の端を1枚目の折り紙の隙間に差し込んで完成
折り紙4枚でできる組み手手裏剣
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折り紙を4枚使用して作る手裏剣です。編み込みのようなデザインになるのでかっこよさが増します。作り方は以下の通りです。
【作り方】
- 折り紙を三角形に折る
- 一度開き、角を折り目に向かって折り、小さな三角形を作る
- 反対側も同じように三角形を作る
- 小さな参加系の底辺が真ん中の折り線と重なるように半分に折る
- 反対側も同じように内側に折る
- 真ん中の折れ線に沿うように半分に折る
- 横に半分に折る(残り3枚も同じように作る)
- 4枚をそれぞれ上下左右、井形になるように組む
- 中央に向かってピッタリとくっつくように詰めて完成
しましま手裏剣
しましまの柄をつけた手裏剣が作成できます。通常の手裏剣ではなく、アレンジを加えた手裏剣を作りたいときにおすすめの方法です。
【作り方】
- 1/2の大きさにした折り紙を2枚用意する
- 半分に折って折れ線を付け、一度開く
- 折れ線に向かって両端を折り、線を付けたら片側だけ一度開く
- 2回目につけた折れ線に向かって端を折る
- この状態で縦に半分に折り、線を付けたら一度開く
- 折れ線に向かってねじるように両端を折る
- 裏返し、両端を内側に向かって三角形に折る
- 2枚を×の形になるように重ねる
- 1枚目の折り紙の端(三角形)を2枚目の折り紙の隙間に差し込む
- 裏返して、2枚目の折り紙の端を1枚目の折り紙の隙間に差し込んで完成
八方手裏剣
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八方手裏剣は、鋭い刃が特徴の手裏剣です。2枚の折り紙を使いしましま模様にしたり、8枚の折り紙を使用しカラフルにしたりと、アレンジ方法が多い折り方になっています。作り方は以下の通りです。
【作り方】
- 2枚の折り紙を4等分にする
- 半分に折って線を付けたら一度開く
- 左右を中心の線に合わせるように折る
- 白い部分の残っている上部(両サイド)も、中心線に向かって折り長いひし形を作る
- 左側の角を起点に、またその角の部分が直角になるように下側を折り上げる
- 線を付けたら一度開く
- 右の角も同じように行う
- 折り線に沿って下側を上に向かって折る
- 上部のみ内側を開く
- 折り上げた下部に2枚目の折り紙の上部をかぶせる
- 開いた(内側の)部分を、内側に折り込む
- 同じ手順ですべての折り紙を重ねて完成
手裏剣を使ってできる忍者遊び
手裏剣は作って楽しい、遊んで楽しい、と2回楽しめます。保育者は、手裏剣作りから遊びを発展させてクラスを盛り上げましょう。手裏剣を使ったおすすめの忍者遊びをご紹介します。
的当てゲーム
手裏剣はせっかく作ったなら投げてみたいと思う子も多いでしょう。しかし、保育園や幼稚園の室内で思い切り投げるわけにはいきません。そのため、的当てゲームとして手裏剣を投げる機会を作るのがおすすめです。
的は、段ボールや画用紙、牛乳パックなどの廃材で作成できます。たくさん的に手裏剣を当てられた人の勝ちです。的ごとに難易度を変えてあらかじめ得点を決めておくと、集中して楽しめます。
運動遊び
「なんじゃもんじゃ忍者」という歌があるのはご存じでしょうか。この歌を使用すれば、忍者になりきり体操遊びができます。「手裏剣シュシュシュで、〇〇手裏剣」の歌詞に合わせて手裏剣を投げる真似をして楽しみましょう。歌詞と振り付けは以下の通りです。
【歌詞と振り付け】
- 「忍者ってなんじゃもんじゃ 忍者ってなんじゃもんじゃ 忍術使ってどこ行く忍者」(人差し指を立てて忍者のポーズ)
- 「早いぞ忍者」(走るポーズ)
- 「強いぞ忍者」(強そうなポーズ)
- 「手裏剣シュシュシュで」(手裏剣を投げるポーズ)
- いずれかを行う:「忍法頭手裏剣」(頭を隠してしゃがむ)「忍法足手裏剣」(ジャンプして手裏剣をよける)
- 忍法○○の部分とポーズを工夫しても可:「忍法石になるの術」(その場で固まる)「忍法動物になるの術」(動物になりきる)「忍法隠れ身の術」(見えないところに隠れる)など
ただし、「頭手裏剣」など危険な場所の場合は手裏剣を飛ばすのは控えましょう。安全面に配慮し、手裏剣を実際に投げるのは、足手裏剣のみとするのがおすすめです。また、年齢の小さい子の場合コントロールが難しいので、手裏剣を投げるのは保育者のみとしましょう。
手裏剣探し
手裏剣を隠して遊ぶゲームです。ルールは宝探しと同じで、隠した手裏剣を探す内容となっています。忍者らしさを取り入れてアレンジするとさらに盛り上がるでしょう。
例えば、クラスを2チームに分けて、忍者の派閥と見立てます。チーム対抗にして、「より多くの手裏剣を探した方が勝ち」「お互いに手裏剣を隠し、探し合う」などして忍者になりきりながら楽しみましょう。また、「探す際は隠れ身の術を使う」などとルールを追加すると、ゲームがより盛り上がります。
なお、子どもたちが作った手裏剣を使用する場合には、どこに隠したか分からなくならないよう保育者がしっかりと見守り配慮しましょう。
手裏剣遊びを保育に取り入れる際のポイント
5歳児クラスになれば忍者を知っている子がほとんどですが、年齢が小さいクラスでは忍者について詳しく知らず、イメージができない子もいるかもしれません。そのため、手裏剣作りや忍者ごっこをする場合には、しっかりと導入することが大事です。
導入の際には、絵本を読んだり、歌を歌ったり体操遊びをしたりなどして、「楽しそう」「早く手裏剣作りがしたい」と思えるように工夫しながら行いましょう。
また、折り紙手裏剣には角があります。思い切り投げれば、お友達に当たってしまう危険もあるため、配慮が必要です。手裏剣を作る前に、「お部屋では投げない」「お友達がいない方向に優しく投げる」などルールを決めておきましょう。
まとめ
折り紙手裏剣は、「作る」「遊ぶ」と2段階で楽しめます。また、保育園や幼稚園にある材料で気軽にできるのもうれしいポイントです。折り紙手裏剣には意外と種類が多く、いろいろな折り方に挑戦してみるのもよいでしょう。
幼稚園や保育園で「忍者ごっこが流行っている」「室内で簡単にできる遊びがしたい」というときには、今回の記事もぜひ参考にしてみてくださいね。