身近なもので活用しやすい廃材の一つにペットボトルが挙げられます。
軽くて透明、そのままの形を生かした利用から、カッターなどで簡単に切断することも可能なペットボトルは、手作りおもちゃを作るときにも大活躍してくれます。
この記事では、ペットボトルでおもちゃを手作りするメリット4つや注意点3つ、おすすめの手作りペットボトルおもちゃを10種類ご紹介します。
ペットボトルでおもちゃを手作りするメリット
捨ててしまえばただのゴミとなってしまうペットボトルですが、アイデア次第では子どもたちが楽しんで遊んでくれるおもちゃに大変身します。
保育園でペットボトルを用いておもちゃを手作りするメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
その1:集めやすい
保育園でおもちゃを手作りする場合、安心して遊ぶことができるのはもちろんですが、子どもたちが奪い合いにならないように十分な個数を用意しなければなりません。
ペットボトル飲料はコンビニやスーパーでも取り扱っており、普段から水筒の代わりにペットボトル飲料を愛飲しているという方も多いのではないでしょうか。
あらかじめ保育職員の他、各家庭にも声をかけておけばすぐに必要な個数のペットボトルを集めることができるでしょう。
その2:子どもが扱いやすい
ペットボトルの本体には、持ちやすいようにくぼみがついており、滑り落としてしまわないような工夫がなされています。
軽くて持ち歩きやすく、落としても簡単には壊れない丈夫さがあるため、子どもでも扱いやすいというのも嬉しいところです。
さらに、飲み口の部分は乳幼児が手の平で握りしめるのにはちょうど良いサイズ感となっているので、保育園で使うおもちゃ作りに適しているといえるでしょう。
その3:サイズが豊富にある
ペットボトルは、小さいものから112ml、195ml、380ml、500ml、600mlと豊富なサイズが存在しています。
112mlのものは乳児でも片手で握ることができるほどの大きさで、ゆるやかなくぼみと丸みを帯びたフォルムが特徴的です。
大きいものでは、1L、1.5L、2Lもよく見かけることができますね。
飲料によってペットボトルの形状は異なりますが、飲み口のサイズはほとんど28㎜で統一されています。そのため、ペットボトルのフタは違う飲料でもサイズがピッタリのものも多いです。
これらの豊富なサイズや形を利用することで、子どもの成長に合わせたおもちゃが作りやすくなります。
ただし、中には簡単に潰して処分しやすいように加工されたペットボトルも存在します。変形しやすくなっていますので、おもちゃ作りの際には使用しないようにしましょう。
その4:耐水性がある
当たり前といえば当たり前なのですが、ペットボトルは飲料を入れるためのものなので耐水性があります。
中に水分を含んだものを入れて振って遊んだり、水遊びやプールといった夏の遊びにも活用することができますね。
色水などを入れる場合には、ペットボトルキャップをきつく締めて、上からビニールテープなどで子どもが開けてしまわないようにしておくようにします。遊ぶ前にはテープが剥がれていないか、水が漏れてしまっていないかの点検は欠かさず行いましょう。
手作りペットボトルで遊ぶ際の注意点とは?
何かと加工がしやすく、手作りのおもちゃ作りには扱いやすいペットボトルですが、遊ぶ際に注意しておきたい点がいくつかあります。
切り口をそのままにしない
カッターの刃で簡単に切ることができるペットボトルは加工がしやすいという利点がありますが、切り口をそのままにしておくと指先を傷つけてしまうことが予測されます。
切り口にはビニールテープを貼り付けたり、布などで覆ったりと子どもが触れても危険がないように気をつけましょう。
誤飲に気をつける
ペットボトルは透明であるため、中にビーズやスパンコール、どんぐりといった小さなものを入れて遊ぶことが多いのではないでしょうか。
子どもは握りやすい飲み口部分を握って振り回したり、投げ落としたりとペットボトルに衝撃が加わるような扱い方をすることも多くあるため、フタがしっかり閉まっていないと開いてしまうことが予測されます。
フタの部分をテーピングしていても、少しでもテープが浮いていたりすると、指先が器用な子や細かいところに気づいた子は興味を持って剝がしてしまうことも考えられます。
万が一、中身が出てしまったり、飲み口を咥えてしまうようなことがあれば誤飲につながるため、遊ぶ際には目を離さず十分に気をつけましょう。
十分な個数を用意しておく
せっかく手作りのおもちゃを作っても、数が少ないと奪い合いになってしまい、遊びどころではなくなってしまいます。
また、いくつかのパターンのものを用意するときには、人気があるもの・ないものが出てくることが考えられます。
ペットボトルで手作りおもちゃを作るときには、同じものを子どもの人数より少し多めに作っておくようにしましょう。
そうすることで途中入園の子が増えたり、遊んでいる最中に壊れてしまったりしてもすぐに新しいものを取り出すことができますね。
おすすめの手作りペットボトルおもちゃ10選
子どもたちが夢中になって、何度でも遊ぶことができるペットボトルおもちゃを10種類ご紹介します。
ほとんどのものは身近にあるものや100円均一で安く手に入るものばかりですので、保育にも取り入れやすくなっています。
気になるものがあれば参考にして作ってみて下さいね!
①シャワー
夏の水遊び用に作ってみたいおもちゃです。
キリを使って穴を開けていきますが、穴の位置をいろいろと変えてみると面白いですよ!
②ビー玉落とし
落ちていくビー玉を見つめながら、何度でも繰り返し遊んでみたくなるおもちゃですね。
ビー玉も100円均一で購入することができます。転がっていきやすいので、乳児が間違って口に入れてしまうことがないように保育所で作る場合はなくしてしまわないように気をつけて下さいね!
③ボーリング
順番を待つことができる、ボールを投げずに転がすことができるといった簡単なルールを守ることができるようになる年中~年長さんにおすすめの遊びです。
ペットボトルは可愛くアレンジしてもいいですし、おばけやバイキンといった悪役に見立ててやっつける設定にしても楽しめますよ!
動画では新聞紙を丸めてボールにしていますが、この場合は強めに転がさないとなかなかペットボトルは倒れてくれないかもしれません。
小さい子向けにはペットボトルを500mlのものを使用したり、ボールを両手で押し出すように転がす方がやりやすいかと思います。
また、投げる距離を短くしたり、長くしたりとで難易度も変わってくるので工夫して楽しんでみて下さいね。
④棒落とし
牛乳パックで作った棒をペットボトルに落としていくおもちゃです。
このおもちゃを作るときに注意したいポイントは、ペットボトルは飲み口の広いものを用意することです。
一般的なペットボトルの場合、棒を入れるのは簡単ですが、取り出すときにとても大変だったり、中で引っかかって取れなくなってしまったりしてしまいます。
⑤けん玉
手首をひねるのが上手になってきたら、ペットボトルでのけん玉あそびなんていかがでしょうか?
ペットボトルの大きさを変えたり、紐の長さを変えることで難易度も変わってきて楽しめますよ!
⑥金魚すくい
ペットボトルの上部をうまくポイに変身させた「金魚すくい」はいかがですか?
ポイの大きさはペットボトルのサイズで変えることも可能です。
魚はペットボトルのフタを2つ貼り合わせ、カラービニールをカットしたもので包み、ゴムでとめたものを使うと子どもでも狙いやすい大きさになります。
普段の保育や、夏祭りといった保育園行事で保護者と一緒に参加してもらっても楽しめますよ!
⑦ままごとセット
1.5Lペットボトルの底の部分をカットして作ったお鍋のセットです。
切り口はビニールテープを巻きつけて、内側に折り返してとめます。
取っ手の部分はペットボトルのフタと本体にキリで穴を開け、紐を通して固定します。さらにペットボトルのフタを合わせてビニールテープで巻きつけています。
ビニールテープの色を決めておくと統一感が出ます。
⑧聴診器
カットしたペットボトルの切り口をドライヤーにあてて処理する方法です。
カチューシャを使用していますが、細いタイプだと耳を傷つける危険がありますので、なるべく先が太くて丸いタイプを選びましょう。
さらに先にコットンを巻きつけて布をかぶせたり、フェルトで先を覆うように縫い付けておくと安心ですね。
⑨ドライヤー
美容室ごっこやお風呂屋さんごっこにも使うことができる「ドライヤー」は、ペットボトルと牛乳パックを組み合わせて手作りすることができますよ。
青や水色のスズランテープを束ねたものをドライヤーの先端部分から出しておくと、振り振りする度にスズランテープが揺れて、まるで風が出てきているかのような楽しみ方をすることもできます。
持ち手の部分は子どもたちが握りやすい太さを考えて作るといいですね。
⑩つながる新幹線
子どもたちの好きな新幹線もペットボトルと100円均一の商品で手作りすることができますよ。
「磁石を使って連結できる」という点が、子どもたちが夢中になるポイントですね!
磁石の代わりにマジックテープを使って作るパターンもありますが、マジックテープの場合は表面につけなければいけないため、遊んでいるうちに剥がれやすくなるというデメリットがあります。
その点、磁石であれば内側に固定しておけるので子どもが触れる心配もありませんし、古くなってくっつかなくなってきたということもないので長く使うことができます。
ただし、磁石にはN極・S極の向きがあるので、反発せずに連結できるかの確認をしてから固定するように気をつけましょう!
まとめ
ペットボトルでおもちゃを手作りするメリットや遊ぶ際の注意点、おすすめの手作りペットボトルおもちゃ10選についてご紹介しました。
捨ててしまえばただのゴミとなってしまうペットボトルも、工夫次第では子どもたちが夢中になって遊んでくれるおもちゃに大変身させることができるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
手作りペットボトルおもちゃを使用する前には、安全面の点検を忘れずに行い、遊ぶ際にもちゃんと目が行き届くようにして下さいね。
乳児は舐めてしまうことも多いので使用後はキレイに洗って消毒を忘れずにしておき、長く楽しんでもらえるようにしましょう!