現代の子どもたちは、スマホやゲームに親しむことが増えていますが、昔ながらの「伝承遊び」には、楽しく成長を促す魅力がたくさんあります。例えば、けん玉やお手玉、ゴム跳びなどの伝承遊びは、遊びながら身体能力や集中力、創造力を育むことができるだけでなく、親子や友だち同士でのコミュニケーションの機会にもなります。
この記事では、伝承遊びの種類や遊び方、知育効果を詳しく解説します。昔ながらの遊びを取り入れて、楽しく成長を促しましょう。
目次
伝承遊びのメリットと子どもへの影響
伝承遊びには、子どもの成長に良い影響を与えるさまざまなメリットがあります。体を動かす遊びは運動能力を高め、ルールを理解しながら遊ぶことでコミュニケーション力が育まれます。また、道具がなくても工夫次第で楽しめるため、創造力や想像力を伸ばす効果も期待できます。
ここでは、伝承遊びが子どもに与える3つのメリットを詳しく解説します。
身体を使って運動能力を育む
伝承遊びには、走る・跳ぶ・投げる・バランスをとるといった体の動きを含むものが多く、楽しみながら自然に運動能力を高めることができます。昔ながらの遊びを取り入れることで、基礎体力の向上やリズム感の発達にも役立ちます。
運動能力を育む伝承遊びの例
遊びの種類 | 育まれる能力 | 説明 |
縄跳び | 持久力・リズム感 | 繰り返し跳ぶことで心肺機能が向上し、一定のリズムで飛ぶことでリズム感も養われる。 |
けん玉 | 手と目の協調性・集中力 | 玉を皿やけん先にのせることで、目と手の動きを連携させ、集中力を高める。 |
ゴム跳び | ジャンプ力・バランス感覚 | ゴムを跳び越えることで脚力が鍛えられ、バランス感覚が向上する。 |
竹馬 | 体幹・バランス感覚 | 不安定な足場で歩くことで体幹を鍛え、バランスを取る力が養われる。 |
伝承遊びの運動効果
伝承遊びは、遊びながら自然と運動能力を高められる点が大きな特徴です。
縄跳びやゴム跳びのように繰り返し体を動かす遊びは、基礎体力の向上に役立ちます。
また、竹馬やけん玉といったバランスを必要とする遊びは、体幹を鍛え、姿勢を安定させる効果があります。特に伝承遊びには競争やチャレンジの要素が多く含まれているため、「もっと上手になりたい!」という向上心を育むことができます。
友達との関わりを深めるコミュニケーション力
伝承遊びは、複数人で遊ぶことで楽しさが増し、自然とコミュニケーション力が育まれるのが特徴です。ルールを守りながら遊ぶことで、相手を思いやる気持ちや協調性も身につきます。
特に以下のような遊びは、複数人で遊べるものなのでコミュニケーション力を育てることができるでしょう。
- 鬼ごっこ:状況を判断しながら仲間と協力する
- あやとり:交互に技を出し合い、言葉を使って伝える力を養う
- おはじき/お手玉:対戦しながら遊び方を教え合う
- はないちもんめ:チームで戦略を考えながら遊ぶ
上記のような伝承遊びでは、ルールを理解し、順番を守ることで協調性が育まれます。また、相手の動きを考えて行動することで、状況判断力やチームワークも鍛えられるでしょう。さらに、「次はこうしよう!」と話し合いもできれば、会話力や意見を伝える力も向上します。
近年、オンラインゲームの普及により、リアルな対面で遊ぶ機会が減っています。しかし、昔ながらの伝承遊びを通じて、友達と実際に遊ぶ楽しさを再発見し、自然とコミュニケーション力を高める機会を増やしていきましょう。
【屋外・屋内別】伝承遊びの種類と遊び方を紹介
伝承遊びには、広い場所で体を動かして楽しむ屋外遊びと、室内で道具を使って楽しむ屋内遊びがあります。
それぞれの遊びには、運動能力を高めたり、集中力や指先の発達を促したりする効果があり、子どもたちの成長に役立ちます。
ここでは、屋外・屋内それぞれの代表的な伝承遊びと、その遊び方を紹介します。
屋外で楽しむ伝承遊び4選
屋外での伝承遊びは、走る・跳ぶ・隠れるなど、全身を使って楽しめるのが特徴です。
広い空間でのびのびと遊ぶことで、運動能力やバランス感覚を自然に鍛えることができます。
けんけんぱ
【遊び方】
地面にチョークや石で「〇」や「△」のマークを描き、片足で「けん(ケンケン)」、両足で「ぱ(両足ジャンプ)」しながら進みます。バランスを崩さずにゴールできたら成功です。
【身につく力】
- バランス感覚や脚力の向上
- リズム感を養う
- ルールを守りながら遊ぶ力を育む
だるまさんがころんだ
【遊び方】
鬼が「だるまさんがころんだ」と言いながら数を数える間に、子どもたちは鬼に近づきます。鬼が振り向いた瞬間に動いた人は捕まり、鬼に触れると全員が解放されて再スタートします。
【身につく力】
- 瞬発力や集中力の向上
- ルールを理解し、順番を守る力を養う
- グループでの遊びを通じた協調性の向上
かくれんぼ
【遊び方】
鬼が「もういいかい?」と聞き、隠れた子どもたちは「もういいよ」と答えます。鬼は隠れている子を探し、見つかった子は鬼の元に集まり、最後まで見つからなかった子が次の鬼になります。
【身につく力】
- 空間認識能力の向上
- 戦略的に考える力を育む
- ドキドキ感を楽しみながら、集中力を鍛える
おにごっこ
【遊び方】
鬼を1人決め、他の子は逃げます。鬼にタッチされたら、次の鬼と交代します。「氷おに」「色おに」「しっぽとり鬼」など、さまざまなルールで遊ぶこともできます。
【身につく力】
- 持久力や瞬発力の向上
- 周りを見ながら動く判断力を鍛える
- 社会性やルールの理解を深める
屋内で楽しむ伝承遊び4選
屋内遊びは、指先を使ったり、集中力を必要とするものが多いのが特徴です。狭いスペースでも楽しめるため、雨の日や寒い日でも気軽に遊べるのが魅力です。
あやとり
【遊び方】
指にひもをかけて、さまざまな形を作る遊びです。
一人で「ほうき」や「ゴム」などの形を作るだけでなく、二人で交互に技を出し合う遊び方もあります。手先の器用さを鍛えながら、創造力や発想力も養われます。
【身につく力】
- 指先の器用さを高める
- 図形や空間認識能力を養う
- 友達と協力しながらコミュニケーション力を深める
お手玉
【遊び方】
1つのお手玉を手のひらで上げ下げしながらキャッチします。慣れてきたら2つ、3つと増やし、リズムよく投げる練習をします。「いちべえさん」「じゅげむ」などの歌に合わせて遊ぶのも楽しいです。
【身につく力】
- リズム感や集中力を養う
- 手と目の協調運動を鍛える
- 歌と合わせることで記憶力も向上
こま回し
【遊び方】
ひもを巻いたこまを投げて回し、長く回すことや技を決めることを競う遊びです。回し方を工夫したり、技に挑戦することで、力加減やバランス感覚を学ぶことができます。また、友達と競い合うことで、チャレンジ精神も育ちます。
【身につく力】
- 手先の器用さを鍛える
- 力加減やバランス感覚を学ぶ
- 競争しながら楽しめるので、競争心が育つ
影絵遊び
【遊び方】
壁に向かって手をかざし、光で影を作ります。指の形を変えることで、うさぎや鳥、きつねなどの動物を表現できます。親子で楽しめる静かな遊びとしても最適です。
【身につく力】
- 想像力や発想力を豊かにする
- 光と影の関係を学べる
このように伝承遊びには、屋外・屋内それぞれに異なる魅力があります。また、静かに遊べるものが多いため、親子でゆったりと過ごす時間にも最適です。昔ながらの遊びを取り入れながら、楽しみながら成長できる機会を作っていきましょう。
年齢別おすすめの伝承遊び
伝承遊びは、年齢に応じて楽しめる内容が異なります。幼児には簡単でルールが少ない遊び、小学生には少し工夫が必要な遊びを選ぶことで、飽きることなく長く遊び続けることができます。
ここでは、年齢別に幼児向けと小学生向けに分けて、おすすめの伝承遊びを紹介します。
幼児におすすめの簡単に楽しめる伝承遊び
幼児には、簡単なルールで遊べるものや、体を動かしながら楽しめる遊びがおすすめです。遊びながら、運動能力や言葉の発達、コミュニケーション能力を自然に育むことができます。
いないいないばあ
顔を隠して「いないいないばあ!」と驚かせるシンプルな遊びです。親子でのスキンシップとして楽しめるだけでなく、赤ちゃんや幼児が表情や声のやりとりを学ぶ機会にもなります。期待と驚きの感情を育み、親子の絆を深める効果もあります。
影踏み
相手の影を踏むと勝ち、踏まれないように逃げる遊びです。動きながら遊ぶことで、走る力や俊敏性が鍛えられます。また、相手の動きを観察しながらプレイするため、状況判断力や協調性も身につきます。
おしくらまんじゅう
「おしくらまんじゅう、押されて泣くな♪」の掛け声とともに、背中を押し合って体を温める遊びです。寒い季節にぴったりの遊びで、楽しく体を動かしながらバランス感覚を育むことができます。また、みんなで協力しながら遊ぶことで、スキンシップを通じたコミュニケーション能力も向上します。
しりとり
前の言葉の最後の文字から始まる単語をつなげる言葉遊びです。「りんご → ごりら→らっぱ」のように続けていくことで、語彙力を増やし、記憶力や発想力を鍛えます。ルールが簡単なため、幼児でもすぐに楽しめるのが魅力です。
じゃんけん遊び
「グー・チョキ・パー」を使って勝負する遊びです。基本のじゃんけんだけでなく、「グリコ(勝ったら〇歩進む)」「じゃんけん列車(勝った人の後ろにつく)」など、バリエーション豊かな遊び方があります。勝ち負けの経験を通して、感情のコントロールやルールの理解を深めることができます。
幼児期は、遊びを通じて身体の動かし方や言葉の使い方を学ぶ大切な時期です。伝承遊びを取り入れることで、自然にコミュニケーション力や運動能力を伸ばすことができます。
小学生におすすめの少し工夫が必要な伝承遊び
小学生になると、少し複雑なルールや戦略が必要な遊びも楽しめるようになります。また、対戦形式の遊びや、リズム感を活かす遊びも人気です。遊びの中で技術を身につけたり、友達と協力する楽しさを味わうことができます。
ゴム跳び
2本のゴムを両端で持ち、跳んだりまたいだりしながらリズムよく遊ぶ遊びです。ゴムの高さを変えたり、決められたリズムで跳ぶルールを作ることで、バランス感覚やジャンプ力を鍛えることができます。
けん玉
皿やけん先に玉をのせる遊びで、技を磨く楽しさがあります。成功するまで何度も挑戦することで、集中力やバランス感覚を高められます。難しい技ができるようになると達成感を味わえるのも魅力です。
はないちもんめ
2つのチームに分かれ、歌に合わせて順番に相手の仲間を選んで勝負する遊びです。誰を選ぶか、どんな作戦を立てるかを考えながら遊ぶため、戦略的思考やチームワークの大切さを学ぶことができます。
お互い呼びたい子が決まったら2列に戻り、名前を呼んで指名します。
呼ばれた2人が代表になってじゃんけんをして、負けたグループの子が勝ったグループに移動し、勝った方から繰り返して遊びます。
この時期の子どもは、遊びの中で自分なりの工夫を加えたり、新しいルールを考えたりする力が育ちやすいのが特徴です。伝承遊びを通じて、友達と協力したり競い合ったりしながら、考える力や挑戦する意欲を伸ばしていきましょう。
現代でも伝承遊びを楽しむための工夫
昔ながらの伝承遊びは、スマホやゲームが普及した現代でも子どもの成長を促す大切な遊びとして注目されています。しかし、遊びのスタイルが変化し、伝承遊びに触れる機会が減っているのも事実です。
そこで、学校や保育園、家庭での取り入れ方を工夫することで、現代の子どもたちにも伝承遊びの楽しさを伝えることができます。また、デジタル時代だからこそ、伝承遊びが持つ価値が再認識されています。
ここでは、伝承遊びを今の時代に合った形で楽しむ工夫について紹介します。
学校や保育園での取り入れ方
学校や保育園では、子ども同士の交流を深めながら、伝承遊びを楽しく取り入れることができます。例えば、朝の活動や体操の時間に「けんけんぱ」や「だるまさんがころんだ」を取り入れることで、子どもたちが自然と遊びながら体を動かせるようになります。また、体育の授業やレクリエーションの時間に鬼ごっこやゴム跳びを取り入れることで、運動能力を育むことができます。
さらに、伝承遊びは日本の文化と深く結びついているため、授業の一環として「昔の遊びを学ぶ時間」を設けるのも効果的です。地域のお年寄りを招いて、お手玉や折り紙などを教えてもらうことで、世代間の交流も生まれます。学校や保育園で伝承遊びを取り入れることで、子どもたちが自然とルールを学び、協調性を育む環境を作ることができるでしょう。
家庭で気軽にできる遊び方
家庭でも、親子で気軽に伝承遊びを取り入れることができます。例えば、お風呂の時間には影絵遊びをして、ライトを使いながら動物の形を作ることで、親子のスキンシップを楽しめます。寝る前にはしりとりをして、語彙力を伸ばしながら言葉遊びを楽しむのもおすすめです。
また、休日には公園で「けんけんぱ」や「鬼ごっこ」をして、子どもたちが思いきり体を動かせる機会を作るのも良いでしょう。家の中では、折り紙やお手玉などの指先を使う遊びを取り入れることで、集中力や創造力を育むことができます。
さらに、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に遊ぶ機会を作ることで、親子三世代で楽しめる遊びが増え、伝承遊びの魅力をより深く感じることができます。家庭での伝承遊びは、特別な道具を使わなくても気軽に取り入れられるため、親子のコミュニケーションの機会を増やすのにも役立ちます。
デジタル時代における伝承遊びの意義
現代の子どもたちは、スマホやタブレットなどのデジタル機器に触れる機会が増えています。しかし、伝承遊びには、デジタルでは得られない大切な経験が詰まっています。例えば、身体を使って遊ぶことで、自然と運動不足を解消することができます。現代では外遊びの機会が減っているため、伝承遊びを通じて体を動かす時間を増やすことが重要です。
また、伝承遊びは、人と直接関わることでコミュニケーション能力を育てることができます。オンラインゲームとは異なり、対面で遊ぶことで、相手の気持ちを考えながら行動する力が身につきます。さらに、伝承遊びには決まったルールがないものも多く、子どもたちが遊びながら自分たちで工夫することで、創造力や発想力を伸ばすことができます。
デジタル技術を活用しながら伝承遊びを取り入れるのも一つの方法です。例えば、YouTubeなどの動画で「けん玉」や「あやとり」の技を学ぶことで、子どもたちが興味を持ちやすくなります。また、伝承遊びを紹介するアプリやゲームを使うことで、ルールを学びながら遊ぶことができます。さらに、SNSを活用して親子の伝承遊びの様子を発信することで、他の家庭と交流しながら遊びのアイデアを共有することも可能です。
デジタル時代だからこそ、リアルな遊びの経験が子どもたちの成長に役立ちます。スマホやゲームと上手に付き合いながら、伝承遊びの魅力を次世代に伝えていくことが大切です。
まとめ
伝承遊びは、昔から受け継がれてきた貴重な文化であり、子どもの成長に多くのメリットをもたらす遊びです。単なる娯楽ではなく、運動能力の向上、コミュニケーション力の育成、創造力の発展といったさまざまな知育効果が期待できます。
また、伝承遊びは特別な道具がなくても楽しめるため、学校や家庭で気軽に取り入れることができるのが大きな魅力です。現代ではデジタル機器が普及し、遊びのスタイルが大きく変化しています。
しかし、リアルな遊びの中で得られる経験は、子どもの成長において欠かせないものです。
伝承遊びを通じて、楽しく遊びながら、子どもたちの豊かな成長をサポートしていきましょう!