スノードームは、冬の季節にぴったりのアイテムです。保育園や幼稚園でも、スノードームを作成したいと考えている保育士の方は多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、保育で使えるスノードームの作り方を7つご紹介します。スノードームの歴史や、作る際のポイントも併せて解説するので、ぜひ参考にしてみてください。スノードーム工作を保育に取り入れれば、子どもたちも喜ぶでしょう。
スノードームとは
雪が降る様子を再現するような、幻想的な可愛らしさのあるスノードーム。スノードーム工作を保育に取り入れる際は、まずはスノードームについての知識を深めましょう。子どもたちにも事前に解説しておくと、興味や関心を持って工作に取り組めるようになります。
スノードームって何?
スノードームは、透明な容器の中で雪が舞い落ちる様子を楽しめる置物です。幻想的な美しさや儚さを感じられるところに魅力があります。
スノードームの「スノー」とは雪のことですが、そのバリエーションは多く、花びらでアレンジしたものや、紙吹雪で楽しさを演出したものもあります。玄関先や子ども部屋などのインテリアにもぴったりです。
スノードームの歴史
スノードームは1878年のパリで初めてお披露目されたと言われています。当時はガラス製のペーパーウェイトの一種で、現在とは違う形状をしていました。その後1889年のパリ万博にて、現在のような球体のスノードームが発表され、注目を集めたという記録が残っています。
当時は水漏れしやすいデメリットがあり世間一般には出回っていなかったようですが、アメリカで水漏れしにくい構造のスノードームが開発されてからは、次々に新しいスノードームが発売されるようになりました。
また、1950年以降は、プラスチック製のスノードームが主流となり現在にいたります。意外と歴史の長いスノードーム。歴史に思いを馳せながら作ってみると、また違った面白さを感じられるかもしれません。
保育にスノードームを取り入れるねらい
スノードームを保育に取り入れる際は、事前に保育のねらいや目標を定めましょう。保育でスノードーム工作を取り入れるねらいの一例は、以下の通りです。
- 手先を使って工作することで、脳の働きを活性化させる
- 材料の特性を知り、適切に扱う
- 自分のイメージを持ち、表現することの楽しさを知る
- 友達と会話をしながら工作を楽しみ、コミュニケーション能力を高める など
製作遊びを楽しもう!スノードームの作り方7選
スノードームは見て楽しむだけではありません。作って遊ぶ楽しさもあります。工作は、寒い時期の室内遊びとしても最適です。ここでは、保育園や幼稚園で導入できるスノードームの作り方をご紹介します。
1.ペットボトルスノードーム
簡単かつ丈夫なペットボトルスノードーム。乳児クラスのおもちゃとして使用している園も多いのではないでしょうか。難しい工程がないので、乳児でも楽しめる工作遊びです。
【必要なもの】
- ペットボトル(飲むヨーグルトサイズ~500ml程度)
- 水
- 液体のり
- ビーズやスパンコールなど
- ビニールテープ
【作り方】
- ペットボトルにビーズやスパンコールなどを適量入れる
- 半分のところまで水を入れる
- ビーズなどの動き方を確認しながら液体のりを少しずつ足していく
- 水の量を調整する
- キャップを占めて、ビニールテープで固定したら完成
2.プラコップスノードーム
水を使用しないスノードームです。インテイリアや壁面製作に適しています。自分で作る工程を多くすれば幼児クラスで、減らせば乳児クラスでも楽しめるでしょう。
【必要なもの】
- プラコップ
- 紙粘土
- 画用紙
- 段ボール
- マーカー
- ビーズ
- のりやボンド
- わた
- ラメやスパンコール
【作り方】
- プラコップにマーカーで模様を描いたりラメを付けたりする
- コップの口より大きくなるよう画用紙を四角形に切る
- 段ボールを画用紙と同じ大きさにし、くっつけて補強する
- 紙粘土で雪だるまを作る
- 乾いたら、マーカーで目や口などを描く
- 画用紙にビーズや雪だるま、わたなどを貼り付ける
- プラコップを上からかぶせて完成
3.ふりふりスノードーム
雪を降らせるのがメインのスノードームです。プラコップの装飾を変えれば、クリスマスバージョンや雪だるまバージョンなど、さまざまなアレンジを加えられます。
【必要なもの】
- プラコップ
- 色画用紙
- 折り紙
- 両面テープ
- マスキングテープ
- マーカー
- ビーズ
- ひも
【作り方】
- 画用紙で雪だるまやサンタクロースなどを作る
- プラコップに両面テープで貼り付ける
- マスキングテープを三角形にカットしてプラコップに貼り付ける
- 白の折り紙をちぎる
- プラコップの口よりも2cm程度大きい丸を画用紙に描く(フタ)
- 線の通りに切る
- プラコップにちぎった折り紙やビーズを入れる
- フタをかぶせて、ヒモで固定する
4.プラ板スノードーム
液体を入れて楽しむ、本格的なスノードームです。プラ板を作るので、いつもと違った特別な製作になります。母の日や父の日などのプレゼントにもおすすめです。
【必要なもの】
- 空き瓶
- 接着剤
- カッター
- 筆記用具
- 水
- 洗濯のり
- スポンジ
- プラ板
- ラメやスパンコール
【作り方】
- プラ板を作る
- スポンジを瓶の口と同じサイズに切る
- スポンジを接着剤でフタの内側に貼り付ける
- スポンジに切り込みを入れる
- プラ板に接着剤を付け切り込み部分に差し込む
- 瓶の中に水と洗濯のりを入れる(7:3の割合)
- ラメやスパンコールを適量入れる
- 蓋をして、瓶をひっくりかえしたら完成
5.松ぼっくりスノードーム
クリスマスツリーのような、木に雪が積もる様子をイメージしたスノードームです。ツリーは簡単に作れるので、乳児クラスでも導入しやすいでしょう。
【必要なもの】
- 松ぼっくり
- わた
- ビーズやスパンコール
- ペットボトル
- 段ボール
- ボンド
- 絵具
【作り方】
- 松ぼっくりに絵具で色を付ける
- 絵具が乾いたら、ビーズやスパンコール、わたを付けて飾る
- ペットボトルを10cm位の大きさになるようにカットする
- ペットボトルの底(カットした部分)より一回り大きくなるよう段ボールをカットする
- 段ボールに松ぼっくりやわたを貼り付ける
- ペットボトルをかぶせたら完成
6.壁面スノードーム
立体のスノードームだけでなく、壁面でもスノードームを製作できます。季節の壁面製作といったカリキュラムに導入するのもおすすめです。壁に貼れるので、飾る際に場所を取らないのも嬉しいポイント。
【必要なもの】
- 紙皿
- 透明なフタ
- 画用紙
- 折り紙
- わた
- スパンコール
- のり
- はさみ
- マーカー
【作り方】
- 画用紙を雪だるまをの形に切る
- マーカーで目や鼻などを描く
- スパンコールや折り紙を付けたり、マーカーで絵を描いたりして装飾する
- 透明の蓋にわたを入れて、紙皿に付ける
- 余白部分に飾りをしたり、フタにスパンコールなどを追加で付けて完成
7.スノードームカード
スノードームをイメージしたカードです。見た目が可愛らしいので、子どものお誕生日カードにしたり、保護者にプレゼントしたりしても喜ばれるでしょう。
【必要なもの】
- はがきサイズの画用紙2枚
- 透明の袋(ラッピング用)
- ラメやスパンコール
- 折り紙
- マーカー
- マスキングテープ
- 鉛筆
- 紙コップ
- のり
- はさみ
- セロハンテープ
- 両面テープ
【作り方】
- 1枚の画用紙に、紙コップ(口が下になるように)を置く
- 口の周りを鉛筆でなぞり線を付ける
- 線の部分をはさみで切る
- もう1枚の画用紙に、絵を描いたり折り紙を切って貼ったりする
※2枚を重ねたときに、切り抜いた丸の中に収まるようにする - 透明のラッピング袋にラメやスパンコールを入れる
- 丸く切り抜いた方の画用紙の裏側に袋を張り付ける
- 2枚の画用紙を重ねる
- 丸の部分の下にマスキングテープを貼り付ける(スノードームの土台のイメージ)
- 余白の部分にコメントを記入したら完成
保育園でスノードームを作る際のポイント
スノードームを作る際には、3つポイントがあります。ポイントを抑えて楽しい製作活動にしましょう。
導入をして気持ちを盛り上げる
製作の前にはしっかりと導入を入れましょう。子どもたちが主体的に活動に取り組むために、欠かせない時間です。導入では、以下のようなこと行います。
- どのようなことをするか、内容や流れを伝える
- 気持ちが盛り上がるよう、スノードームにちなんだ絵本を読んだり歌を歌ったり、ゲームをしたりする
- 完成形を見せたり、手本を見せたりしながらイメージがしやすくなるよう援助する
特に、絵本を読んだり歌を歌ったりしながら子どもの気持ちを盛り上げることが大切です。「楽しい!」と感じながら活動に参加することで、学びが深まります。
製作環境を整える
製作活動を行う際は、環境作りも大切です。スムーズに活動が進められるよう、あらかじめ道具や材料を取りやすいように分けておきましょう。
また、テーブルの上に新聞紙を敷いたりスモックを着せたりして、机や洋服が汚れないような配慮も必要です。
危険がないように配慮する
スノードーム作りでは、カッターや接着剤などを使用する場合もあります。危険が伴う作業は保育者が行うようにしましょう。
また、大人の手を加える必要がある部分はあらかじめ製作しておき、材料の一部としてしまうのがおすすめです。隣で大人が作ったり仕上げたりしていると、子どもは「私もやりたい」「先生が作っちゃった」といった気持ちになってしまう可能性があります。主体性を育むためにも、できるだけ最初から最後まで自分で作れるようにするのが理想です。
まとめ
スノードーム工作は、さまざまなバリエーションがあります。アレンジ次第で個性が楽しめるので、保育園や幼稚園での製作にぴったりです。
カッターや接着剤などを使用するような、危険が伴う作業は保育者が行うようにしましょう。また、活動の前に、スノードームや雪にちなんだ絵本を読んだり歌をうたったりすることで、興味関心を持ち主体的に活動に参加できるようになります。
保育でスノードーム工作を取り入れる際は、今回の記事もぜひ参考にしてみてください。