暑い夏に楽しく遊べる水風船遊び。保育園や幼稚園で導入したいと思っている方も多いのではないでしょうか。水風船は、感触遊びをメインにすれば乳児クラスで、体を使う遊びにすれば幼児クラスで楽しめます。
今回は、水風船を使った遊び5選と、水風船で遊ぶ際のポイントなどをご紹介します。保育アイデアの一つとして参考にしてみてください。水風船を使った遊びで、暑い夏を乗り切りましょう。
水風船遊びのねらいと作り方
夏になると、水遊びを行う保育園や幼稚園は多いのではないでしょうか。水遊びをする際に「いつも同じ遊びになっている…」「新しい遊びを取り入れたい」と考えている場合は、水風船を取り入れるのがおすすめです。水風船遊びのねらいと水風船の作り方をご紹介します。
水風船遊びを保育に取り入れるねらい
水風船は、子どもたちから人気の高い遊びの一つです。水風船遊びを保育に導入すると、暑い夏も楽しく過ごせるでしょう。水風船遊びを保育に取り入れる際のねらいは、以下のようなものが考えられます。
- 水風船を触った感覚や割れたときの音を楽しむ
- 水風船が膨らむ様子に疑問を感じ興味を持つ
- 水風船の素材や性質を知る
- 水の冷たさや気温から季節を感じる
- 水風船の形が変化する様子を観察する
- 友達と楽しさやスリルを共有しコミュニケーション力を育む など
受け持っているクラスの子どもたちの年齢や、発達の様子に合わせて、適切なねらいを設定しましょう。
水風船の作り方
水風船遊びには、水風船が欠かせません。まずは水風船の作り方を確認しましょう。水風船を作るには、まず水風船専用の風船とポンプを用意します。具体的な作り方は、以下の通りです。
【必要なもの】
- 水風船
- ポンプ
- バケツ
- 水
【作り方】
- バケツに水を張る
- ポンプに水を入れる
- ポンプの先を風船の口に入れ、水を注入する
- ポンプの先を取り出す
- 水風船の口を結んで完成
付属のポンプがない場合は、水道の蛇口やホースの口を水風船に差し込み、水を入れる場合もあります。
水量を調節しないと、勢いあまって破裂することもあるので気を付けましょう。少しずつ水を入れて、好みの硬さになるよう調節してみてください。
保育園で盛り上がる!水風船遊び5選
水風船を保育に取り入れると、盛り上がること間違いなし。水風船は子どもたちが大好きな遊びの一つです。ここでは、保育園で楽しめる水風船を使ったおすすめの遊びを5つご紹介します。
水風船釣り
水風船を魚に見立てた釣り遊びです。水の量を調整すれば、大小さまざまな魚ができます。魚を作る工程も遊ぶ工程も楽しめるので、一石二鳥!上手に釣れば水に濡れることなく遊べます。
【用意するもの】
- 水風船
- 割りばし
- たこ糸
- S字フック
- 輪ゴム
- ビニールテープ
- 油性ペン
- はさみ
【作り方】
- 水風船に水を入れ、ふくらます
- ビニールテープで目やヒレ、鱗などを作って貼る
- マーカーで目や模様を書く
- 魚の上の部分に、ビニールテープで輪ゴムを付ける
- 割りばしにたこ糸を結ぶ
- たこ糸を適度な長さに切る
- 切ったたこ糸の先にS字フックを結びつけて完成
【遊び方】
- 水を張った桶やプールに魚を浮かべる
- 魚に取り付けた輪ゴムにS字フックを通して釣り上げる
- たくさん魚を取れた人の勝ち
水風船ヨーヨー
水風船をヨーヨーにアレンジした遊びです。ゴムを指に通し、水風船を弾いて遊びましょう。室内でもできますが、念のためビニールシートのうえで行うのがおすすめです。水風船に顔を描くと、伸び縮みする際に表情が分かる様子を楽しめます。
【用意するもの】
- 水風船
- 輪ゴム
- はさみ
- 油性マジック
【作り方】
- 輪ゴムを切り1本の長いゴムにする
- 切った輪ゴムの端を、水風船の口の部分に結びつける
- もう片方の輪ゴムの端に、指が通るくらいの輪を作る
- 油性のマジックで絵を描いて完成
水風船マット
海の上を歩いているようなイメージで楽しめる、想像力を育む遊びです。足元がひんやりする感覚や、指で押したときの弾力なども感じられるため、感覚遊びにも適しています。体を使った遊びではないので、乳児クラスでも楽しめます。
【用意するもの】
- 圧縮袋(逆止弁付きでないもの)中サイズ
- 圧縮袋(逆止弁付きでないもの)大サイズ
- 風船
- 牛乳パック
- ビニール袋
- マーカー
- クレヨン
- はさみ
- 防水テープ
【作り方】
- 牛乳パックにマーカーやクレヨンで海の生き物を書く
- 書いた生き物の形に切る
- 水を少量入れて水風船を作る
- 牛乳パックで作った生き物や、水風船、ビニール袋などを圧縮袋に入れる
- 同じ圧縮袋に水を入れる
- 空気を抜きながらジッパーをとめる
- ジッパーの上から防水テープを貼る
- 大きい圧縮袋に入れて完成
水風船キャッチボール
水風船キャッチボールは、水風船を割らないように投げ合うゲームです。いつどのように割れるか分からないためスリルを味わえます。「自分の番で割れるのではないか」「強く投げたら割れちゃうかな」といったように、考える力が身に付くのも嬉しいポイントです。
【用意するもの】
- 水風船
【遊び方】
- 2人組を作る
- 向かい合って一定の距離を空けて立つ
- 水風船を割れないように投げ合う
- 落としてしまったり、キャッチしたりしたときに割れてしまった人の負け
的あてゲーム
水風船を使った的あてゲームです。水風船はぶつかったらなくなってしまうため、慎重に投げなければなりません。集中力や筋力が必要になるため、幼児クラスでの遊びに最適です。
【用意するもの】
- 的になるもの(段ボールやペットボトルなど)
- 水風船
【遊び方】
- 的から1m程離れたところに線を引く
- 線の前に1列に並ぶ
- 順番で的に向かって水風船を投げていく
- 的に水風船を命中させられた人の勝ち
水風船遊びをするときの3つの注意点
水遊びは子どもたちから人気がありますが、楽しさのあまり危険な行為が見られる場合もあります。水風船を保育園で導入する際には、注意点を事前に確認しておきましょう。
顔に向かって投げない
水風船は当たって割れる感覚やスリル感が楽しく、友達に向かって的あて遊びを始める場合があります。一般的な水風船の遊び方ではありますが、顔に向かって投げると窒息する恐れがあるため注意しましょう。
保育園では、「顔に向かって投げない」「人には当てない」といったルールを設けることが大切です。決まりを守ってみんなで楽しく遊びましょう。
着替えを用意する
水風船が割れると、中から水が出てくるため全身が濡れることもあります。水風船で遊ぶ際は、タオルや着替えを用意し風邪をひかないように対策をしましょう。
また、水風船で遊ぶ日は天気予報のチェックも欠かせません。曇っていたり気温が低かったりと、水風船で遊んだ後に寒くなりそうな時には行わないようにすると、体調不良になるのを防ぐことができます。
遊ぶ環境を整える
水風船で遊ぶ際は、快適に遊べるようしっかりと環境設定をすることも大切です。環境作りの際のポイントの一例は、以下のようになります。
- 濡れて困るものを周りに置かない
- 広いところで行う
- 炎天下で長時間遊ぶこと長いよう日陰を作る
- 水分補給を促す など
また、乳児クラスでは誤って口に入れないよう見守ることも必要です。水風船のゴミや使用した水などは、速やかに処分しましょう。
水風船遊びを盛り上げる導入時のポイント
水風船遊びを行う際のポイントをご紹介します。水風船遊びを始める前にはしっかりと導入をすることで、安全に楽しく遊べるようになります。
安全に楽しむための約束をする
水風船遊びは、子どもたちから人気の高い遊びの一つです。水風船で遊んでいると、気持ちがどんどん盛り上がり、周りが見えなくなったり危険な遊びに発展したりすることも少なくありません。
水風船遊びをする前には、安全に楽しむために約束を決めましょう。大切な約束は、前日の帰りの会と当日の水遊び直前の「2回」、話をしておくと安心です。子どもたちに伝えておきたいルールの一例は、以下のようになります。
- 友達の顔に向かって水風船を投げない
- 水に濡れたプールサイドは走らない
- 壊れて困るものには投げない
- 口に入れない など
水風船の素材を研究する
水風船の素材について研究してから、遊びに入るのがポイントです。水を入れる前の風船の感触や、水を入れたときの弾力などを確かめてみましょう。
素材研究を取り入れることで、探求心が刺激され自発的に活動に参加できるようになります。興味関心もより強くなり、記憶にも残りやすくなるでしょう。
絵本を読んでイメージを膨らませる
水風船で遊んだことがない子の場合、話を聞くだけはどのような遊びなのか想像できないかもしれません。絵本を読んで、イメージを膨らませましょう。事前にしっかりとイメージすることができれば、当日も慌てたり興奮したりすることなく活動に参加できます。
また、水風船遊びの前に行う活動との、気持ちの切り替えの時間にもなります。「このまま工作していたい」「水遊びをしたくない」といった気持ちがある子も一度落ち着き、水風船遊びに前向きに参加できるようになるでしょう。
まとめ
水風船遊びは、暑い夏の時期にピッタリの遊びです。保育園で水風船遊びを取り入れる際は、ただ投げて遊ぶだけでなく「釣りゲーム」や「水風船マット」といったようにアレンジすると、より盛り上がります。
また、お友達の顔に向かって投げないようルールを決めたり、誤って口に入れたりしないように見守るなどの配慮も必要です。今回ご紹介した、保育アイデアや遊ぶ際の注意点などもぜひ参考にしてみてください。水風船遊びを取り入れて、暑い夏も楽しく過ごしましょう。