思いのままに色を体で表現するボディペイント。計算することのない子ども達は大人にはない感性や直感で自由な作品を作ることでしょう。
また、ボディペイントは絵の具の感触を味わう感触遊びの一つでもあります。全身で感覚を味わうことができるボディペイントは、子ども達に一度は経験してほしい技法の一つです。
そんなボディペイントで、保育園の今だからできる作品を子ども達と一緒に作ってみませんか?ボディペイントのねらいやおすすめのやり方をご紹介します!
1 ボディペイントとは
ボディペイントは、子ども達が大好きな全身を使った遊びの一つです。はじめは絵の具に戸惑う子どももいるかもしれませんが、慣れれば夢中になることでしょう。そんなボディペイントとは、具体的にはどのようなものなのでしょうか?
1-1 保育園ならではのダイナミックな遊び
ボディペイントは、手や足など全身で絵の具の感触を味わいながら、色を表現する遊びです。汚れ等一切気にせずに自由に遊ぶことがポイントのため、家庭で行うにはハードルが高い遊びの一つでしょう。
また、一人で行うのではなく、友達と複数で行うことで互いに刺激し合い、また協力が生まれることもあります。その結果、より力強く自由な遊びになり、素敵な作品が生まれることができます。
1-2 全身で感覚を味わえる
普段の生活の中では、全身の感覚を同時に使う機会はほとんどありません。しかし、ボディペイントは、色を見ることで視覚、絵の具を触ることで触覚、絵の具の匂いで嗅覚、絵の具や水の音で聴覚等、様々な感覚を使いながら遊びます。
感覚遊びは、手先の器用さや運動能力の発達を促すことや、表現の意欲を高めることができます。そのため、ボディペイントは保育園にぴったりの遊びの1つです。
1-3 ボディペイントの作品例
ボディペイントでは、どんな作品ができるのでしょうか?作品例をご紹介します。
1-3-1 海
ブルーを基本とした色合いの絵の具を用意すれば、海を表現できます。壮大で多様な海ができあがりそうですね。
1-3-2 木
アースカラーで木をイメージすると楽しそうですね。葉の部分の色は子ども達と相談し、緑なのか、紅葉なのか、雪なのか、決めていくと良いでしょう。
1-3-3 雨
絵の具滴られることで雨をイメージすることができます。絵の具の形状を工夫したり、必要ならば筆を同意してみるのも良いかもしれません。
2 ボディペイントのねらい
保育園で行なうボディペイントの保育のねらいとは、どのようなものでしょうか?
2-1 絵の具に親しみ、色彩に興味を持つ
ボディペイントは、絵の具に触れて楽しむ遊びのため、絵の具に親しむことができます。自由に色を混ぜていく過程を楽しむことで、色彩について理解を深めていくことが考えられます。
2-2 絵の具の感覚を体全身で楽しむ
家庭では汚れが気になりなかなかできないボディペイント。保育園ではダイナミックに絵の具の感覚を楽しむことができるでしょう。体全身で感覚を楽しむことで、体の発達を促すことが期待できます。
2-3 色が混ざる様子から創造する力を養う
絵の具は、色と色が混ざり合う中で新しい模様ができ、その後は新しい色が生まれます。子どもがその過程を体験することで、新しいものを創造する力をつけることができるでしょう。イメージする力をつけ、自分の中で考える楽しさを味わえると良いですね。
3 ボディペイントのおすすめのやり方
ボディペイントには様々なやり方がありますが、ここでは乳児向けと幼児向けのおすすめのやり方をご紹介します!
3-1【乳児向け】汚さず感触を楽しもう!
何でも口に入れてしまう乳児期でも、絵の具感覚を楽しむ方法があります!
3-1-1準備するもの
- 絵の具
- 洗濯のり
- フリーザーパック
- 画用紙
たったこれだけです!手軽に楽しむことができますね!
3-1-2 保育士と一緒にやってみる!
フリーザーパックの中に、画用紙を入れておきます。絵の具を4色程度選び、洗濯のりと混ぜます。絵の具と洗濯のりを合わせることで、絵の具の伸びが良くなります。子どもに絵の具の色を選ばせると良いでしょう。
保育士は、洗濯のりを混ぜた絵の具をフリーザーパックの中の上に多めに垂らし封をして、フリーザーパックを子どもに渡します。袋の上から絵の具を触ることで色を混ぜ、感触や色の変化を楽しむことができます。
一通り絵の具を混ぜることを楽しんだら、フリーザーパックの端を切って絵の具が混ざらないように画用紙を取り出し、画用紙を乾かして完成です。
洗濯のりを絵の具に混ぜることで絵の具の伸びが良くなります。絵の具の感触を楽しむことができるため、おすすめな方法です。
3-2 【幼児向け】子どもの自由な発想を楽しもう!
ポイントは子どものやりたいようにやらせること。そのためには環境整備や準備が大切です。
3-2-1 準備するもの
- 絵の具
- 洗濯のり
- 水
- 画用紙や模造紙
- 筆
- スポンジ
- 新聞紙やビニール袋
- 汚れてもいい服
ダイナミックにボディペイントを楽しめるように、多めの絵の具や紙を用意しましょう。子どもの「こうしてみよう」「こんなふうにしたい!」に応えられるように、水や筆、スポンジなども用意しておくと、より表現の幅が広がるかもしれません。
また、ボディペイントは服を汚しながら行うものです。事前に家庭にお願いして汚れても差し支えない服を用意してもらい、気兼ねなくボディペイントが行えるようにしましょう。
部屋でどうしても汚れてほしくないところがある場合は、事前に新聞紙やビニール袋を被せておくと汚れる心配が少なくます。子どももより自由にボディペイントを行うことができるため、おすすめです。
3-2-2 やりたい!に応えられる環境で
洗濯のりと絵の具を混ぜ合わせたものを、各色用意し、紙をたくさん用意します。ボディペイントのルールやどのようなイメージで行うのかを事前に保育士は話をしたら、あとは子どもたちに任せてみましょう。
子ども達の自由に取り組める環境を作ることがボディペイントを楽しむポイントです。そのための環境を入念に準備しましょう。
4 ボディペイントの表現を楽しもう
保育園だからこそ、ダイナミックに楽しむことができるボディペイント。絵の具の感触を楽しみながら自由な発想で行えたら、きっと子ども達のやりがいや達成感につながることでしょう。また、子どもの自由な発想で作った作品は、見応えのあるものになるはずです。
ぜひ保育園でボディペイントを楽しんでみてくださいね!