大人が何気なく日常的に使っている洗濯バサミ。実は、子どもの指先の力を育てるための遊びにピッタリなものなのです。

そのため、子どもが初めて鉛筆やハサミ、お箸を使う前段階の指先のトレーニングとして、洗濯バサミを使った遊びをしておくと、スムーズに活動が進めることができるかもしれません。また、手先を使うことで脳の広い部分に刺激を与えることができます。

ここでは、そんな洗濯バサミを使った保育園でのおすすめの遊びやねらいをご紹介します。ぜひ保育園での活動に取り入れ、子どもたちの指先の力を育てましょう

1 洗濯バサミを使う遊びとは?

洗濯バサミを使った遊びとは、どのようなものなのでしょうか?また、洗濯バサミを使った遊びの注意点もご紹介します。

1-1 遊びながら指先のトレーニングになる

指先で小さなものをつまむ、ビニール袋を開ける、ハサミを使う、鉛筆で書く等の日常的は動作には、指先の力が不可欠です。大人は何気なくやっている行動ですが、小さな子どもには意外と難しい動作でもあります。

洗濯バサミを使った遊びでは、遊びながら指の力を使うことができ、指先を使うトレーニングに繋がります。遊びながらトレーニングができるため、子ども自身が楽しんで行うことができます。

1-2 ハサミや鉛筆、お箸の導入に

保育園では、一般的に3歳児クラスになるとお箸やハサミを使うようになります。また、4歳児または5歳児クラスでは、色鉛筆を使い始めることでしょう。指先をうまく使えない子どもの多くは、それらをうまく使えず苦手意識を持ってしまうこともあります。

子どもがそれらをスムーズに使い、苦手意識を持たないための方法として、洗濯バサミの遊びを事前に取り入れることがおすすめです。日常的に行うと、子どもは指先の使い方を次第に知っていくことができるため、とても効果的です。

1-3 子どもが扱いやすいものを選ぼう

ひとくちに洗濯バサミと言っても、さまざまな大きさのものや挟む力のものがあります。子どもの手の大ききや手の力をよく確認して洗濯バサミを選ぶようにしましょう。

特に、子どもが初めて洗濯バサミで遊ぶ場合は、間違って指を挟んでしまう怪我をする可能性が高いです。そのため、子どもに合った洗濯バサミを選ぶようにしましょう。

2 保育で洗濯バサミ遊びをする効果やねらい

洗濯バサミを使った遊びには、どのような保育のねらいが考えられるのでしょうか?

2-1 指先のつまむ力を育てる

つまむという行動は早いと生後9ヶ月頃から行うようになりますが、実は意外と難しい行動のひとつです。視覚と触覚などの感覚のバランスがうまく連携して初めてできるようになる行動のひとつが、つまむ行動なのです。

洗濯バサミを使い、指先をトレーニングすると、指先の使い方を知ることが期待できます。小さなものをつまめるようになることで子どもは自分の考えた通りの行動ができ、達成感を味わうことができるでしょう。

2-2 手の力の入れ方を知り、生活に活かす

洗濯バサミを使った遊びにより手の力の入れ方を知ると、さまざまな生活の場面で活用することができるでしょう。

例えば、手を動かす活動として、お箸やハサミを使ったり、細かいぬりえをやったり、家庭のお手伝いで洗濯物を干したり、取り込んで服を畳んだりというような活動が考えられます。このような活動を行っていくことで生きる力が高まるだけでなく、自己肯定感が高まることも考えられます。

2-3 身近な洗濯バサミから創造する力を養う

洗濯バサミを使っていく中で、子どもの中で新しい発見や工夫が生まれることがあります。また、洗濯バサミを繋げていくと、面白い形になることもあります。

洗濯バサミを使っていく中で、創造する力を刺激して新しいものを作り出せると、子どもたちにはとても楽しい経験になるでしょう。普段の洗濯バサミの用途にとらわれずに

3 おすすめの洗濯バサミを使った遊び

保育園で行なうおすすめの遊びをご紹介します。子どもの年齢や様子に合わせて、ぜひやってみてください。

3-1 洗濯物干し

子どもの手の大きさに合わせて小さめのものを干すことがおすすめです。また、保育園で使っているお人形の服やタオルなども実際に洗濯して干すと、達成感を味わうことができるでしょう。

3-2 フルーツ狩り

フルーツを洗濯バサミで吊るすと、子ども達と一緒に簡単にフルーツ狩りができます。本物のフルーツでも良いですし、おもちゃのフルーツを吊るして時間内にどのくらい取れるかを競うゲームを行っても楽しいですね。

3-3 色合わせ

画像:https://www.instagram.com/p/CM4kprXpO1N/

色の理解ができるようになったくらいの年齢なら、洗濯バサミで色合わせを行いましょう。指のトレーニングと色の理解の二つのことを一度に楽しめながら遊べます。

3-4 動物作り

台紙に顔や体を作っておき、洗濯バサミをつけていくと、楽しい動物になる遊びです。完成したときの様子を考えながら、遊ぶことができます。

3-5 自由に繋げて作品を作る

洗濯バサミもブロックのように繋げることで自由に作品を作ることができます。集中すると大作が出来上がることもあり、意外にも十分楽しむことができますよ。

4 洗濯バサミの遊びで楽しく指先を使う力を育てよう

洗濯バサミは手先のトレーニングができるだけでなく、遊べるおもちゃにもなる楽しいグッズです。本来の使い方だけにとらわれず、子どもが創造力豊かに遊べるように環境を整え、子どもたちと楽しい時間を過ごしましょう。

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