お菓子帳とは、未開封のお菓子やお菓子のパッケージをファイルやノートに並べて楽しむ、SNS発のコレクション遊びです。親子で楽しむなら、食べる・交換する・保管するルールを先に決めておくことが大切です。
最近、お子さんから「お菓子帳を作りたい」と言われて、「それって何?」と戸惑った方もいるかもしれません。シール帳なら親世代にも馴染みがありますが、「お菓子」を集めて貼るとなると、衛生面や安全面が気になるのは自然なことです。
この記事では、お菓子帳とは何か、どうやって作るのかという基本から、未就学児や小学生のお子さんと楽しむ際に親が確認しておきたい注意点までを整理します。
結論から言うと、お菓子帳は「未開封なら何でも安心」という遊びではありません。けれど、誤飲、アレルギー表示、賞味期限、虫歯、保管場所のルールを親子で共有すれば、家庭の制作遊びとして取り入れやすくなります。
目次
お菓子帳とは?シール帳の次に話題のSNS発の遊び
お菓子帳とは、未開封のお菓子やお菓子の小袋をファイルやノートに貼ったり入れたりして、自分だけのコレクションとして楽しむ遊びです。
2026年2月には、TBS NEWS DIGが「シール帳の次は『お菓子帳』!」として、少ないお小遣いでも作れることや、友だちと交渉して交換する遊び方を紹介しています。現在の流行としては、食べ終わった包装を貼るというより、未開封のお菓子をファイルに並べるタイプがSNS上で目立っています。
(参照:シール帳の次は「お菓子帳」!|TBS NEWS DIG)
生活情報メディアでも、100円ショップのファイルやリフィル、貼ってはがせるテープなどを使った作り方が紹介されています。特別な材料がなくても始めやすいことが、親子遊びとして広がっている理由の一つです。
(参照:シール帳の次に流行っているのは「お菓子帳」|macaroni)
シール帳との大きな違いは、集める対象が「文具」ではなく「食品」であることです。かわいい、集めたい、交換したいという気持ちは自然です。一方で、未開封であっても、保存状態、賞味期限、アレルギー表示、誤飲、友だちとの交換には注意が必要です。
編集長コメント
お菓子帳を見てまず感じたのは、「これは単なるバズ遊びではなく、子どもが身近なパッケージを編集する遊びでもある」ということです。大人には“お菓子を並べているだけ”に見えても、子どもは色、文字、味、キャラクター、友だちとの会話まで一緒に集めています。だからこそ、頭ごなしに否定するのではなく、家庭ごとの安全ルールに落とし込むことが大切です。
お菓子帳とお菓子シール帳の違い
「お菓子帳」と「お菓子シール帳」は、呼び方がまだはっきり固定されているわけではありません。投稿者やメディアによって、ほぼ同じ意味で使われることもあります。
一般的には、未開封のお菓子をファイルやノートに並べる遊びを「お菓子帳」、お菓子のパッケージをシール帳のように収集・交換する遊びを「お菓子シール帳」と呼ぶ傾向があります。ただし、厳密な定義があるわけではないため、本文では「お菓子帳」を広めの意味で扱います。
(参照:SNSで話題、<お菓子シール帳>の作り方を解説!|お菓子と、わたし)
| 種類 | 主な内容 | 向いている家庭 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 未開封型のお菓子帳 | 未開封のお菓子をファイルに入れる、またはテープで貼る | SNSで見た形を再現したい家庭 | 賞味期限、保存温度、交換、誤飲に注意 |
| 包装・写真型のお菓子帳 | 食べた後のきれいな包装や写真を貼る | 衛生面や食べすぎを抑えたい家庭 | 包装のベタつき、原材料表示の保存、切れ端の片づけに注意 |
| お菓子シール帳 | お菓子の小袋やパッケージをシール帳のように集める | シール交換のように楽しみたい家庭 | 食べ物そのものの交換にならないように注意 |
たまごだるまとしておすすめしたいのは、家庭の状況に合わせてタイプを選ぶことです。未開封型は今のトレンドに近く、見た目も楽しい一方で、食品をそのまま保管することになります。小さいきょうだいがいる家庭や、アレルギーへの配慮が必要な家庭では、包装・写真型のほうが取り入れやすい場合もあります。
お菓子帳の作り方は?必要な材料と手順
お菓子帳の作り方は難しくありません。ファイル、テープ、好きなお菓子を用意し、見やすく並べて貼るだけで始められます。
ただし、未就学児や低学年の子どもと作る場合は、作り方そのものよりも「何を使うか」「どこで保管するか」「あとで食べるのか」を先に決めておくことが大切です。
用意するもの
基本の材料は、100円ショップなどで手に入るものでも十分です。見た目をきれいに仕上げるより、子どもが扱いやすく、保護者が管理しやすい形を選びましょう。
| 材料・道具 | 使い方 | 選ぶときのポイント |
|---|---|---|
| クリアファイル・バインダー | お菓子を並べて保管する | 厚みのあるお菓子を入れすぎると閉じにくい |
| リフィル・ポケット | お菓子をページごとに分ける | 小さいお菓子は落ちにくいサイズを選ぶ |
| 貼ってはがせるテープ | お菓子や包装を固定する | 強すぎるテープは袋が破れることがある |
| マスキングテープ・シール | ページを装飾する | 装飾しすぎると表示が見えにくくなるため注意 |
| メモ欄・ラベル | 味、日付、賞味期限、感想を書く | あとで見返せる情報を残す |
はさみを使う場合は、子どもの年齢に合わせて大人が見守りましょう。文部科学省の図画工作に関する資料では、はさみについて、児童の手や利き手に合ったものを用意すること、留め具がゆるんでいないか確認すること、先の鋭利なものには注意することなどが示されています。お菓子帳作りでも、包装を切る場合は同じ考え方が役立ちます。
(参照:図画工作科で扱う材料や用具 はさみ|文部科学省)
貼り方のコツと失敗しないポイント
未開封型のお菓子帳では、両面テープを小さく切り、お菓子の裏側や端に軽く貼って固定します。強く押しつけすぎると、中身が割れたり、袋が破れたりすることがあるため、軽く留める程度で十分です。
賞味期限や原材料表示が裏面にある場合は、全面を貼りつけず、片側だけ留めてめくれるようにする方法もあります。これなら、あとから表示を確認しやすくなります。
お菓子帳を作るときは、次の手順にすると親子で進めやすくなります。
- 使うお菓子を選ぶ
- 賞味期限と保存方法を確認する
- 原材料表示・アレルギー表示を確認する
- ファイルに並べる位置を決める
- テープで軽く固定する
- 日付、味、選んだ理由をメモする
- 保管場所と食べるタイミングを決める
包装・写真型で作る場合は、食べ終わった後のきれいな外袋や写真を使います。ベタつきや食べかすがある包装は使わず、写真で残すほうが衛生的に管理しやすい場合があります。
未就学児がやっても安全?親が確認しておきたい注意点
お菓子帳は特別に危険な遊びではありませんが、食品を扱う以上、未就学児には大人の見守りが必要です。
特に注意したいのは、誤飲、アレルギー表示、虫歯、衛生面です。お菓子帳は「食べないで飾る」遊びとして紹介されることが多いですが、子どもにとっては目の前にあるお菓子です。あとで食べたくなることも、下のきょうだいが手に取ることもあります。
誤飲・小さいお菓子の管理
小さいお菓子や包装の切れ端は、誤飲の心配があります。お菓子帳を作る本人がある程度大きくても、下のきょうだいがいる家庭では、作業中や保管中の置き場所に注意が必要です。
政府広報オンラインでは、赤ちゃんや子どもの誤飲・窒息事故を防ぐため、口に入る可能性のあるものを子どもの手が届く場所に置かないことの重要性が紹介されています。お菓子帳そのものに限った情報ではありませんが、小さな食品や包装片を扱う家庭遊びでは参考になります。
(参照:赤ちゃんやこどもを誤飲・窒息事故から守る!|政府広報オンライン)
家庭では、次のようにルールを決めておくと安心です。
- 作業は机の上だけで行う
- 小さいお菓子や切れ端を床に置かない
- 完成したファイルは下のきょうだいの手が届かない場所に置く
- 保管用と食べる用を混ぜない
- 作った後は机の下や床も確認する
万が一、誤って口に入れた、飲み込んだ、のどに詰まらせた可能性がある場合は、自己判断せず、医療機関や救急相談などの適切な窓口に相談してください。
アレルギー表示が見えなくなる問題
お菓子帳では、パッケージの表面を見せるように貼るため、裏面の原材料名やアレルギー表示が見えなくなることがあります。
消費者庁は、食物アレルギー表示に関する情報を公開しており、容器包装された加工食品では、健康被害を防ぐ観点から、特定原材料を含む旨の表示が必要とされています。アレルギーがある子どもや、アレルギーのあるきょうだい・友だちがいる場合は、貼る前に表示を確認し、写真で残しておくと安心です。
(参照:食物アレルギー表示に関する情報|消費者庁)
お菓子帳でアレルギー表示を残す方法は、次の3つです。
| 方法 | メリット | 向いているケース |
|---|---|---|
| 裏面をめくれるように貼る | 原材料表示をそのまま確認できる | 未開封のお菓子を貼る場合 |
| 表示部分を写真で残す | ファイルの見た目と確認しやすさを両立できる | デザイン面を表に出したい場合 |
| お菓子ではなく写真だけを使う | 衛生面と表示確認の管理がしやすい | 園・学童、小さいきょうだいがいる家庭 |
友だちと交換する場合も、お菓子そのものの交換は慎重に考える必要があります。家庭ごとのアレルギー、食事方針、持ち込みルールが異なるため、交換するなら、包装の写真や切り抜きなど、食べ物ではない素材に限定するほうが安心です。
虫歯・衛生面の配慮
お菓子帳は「食べずに飾る」遊びとして始めても、子どもがあとから「やっぱり食べたい」と感じることは自然です。そのため、最初から食べるタイミングと量を決めておくことが大切です。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、甘味、特に砂糖の適正摂取について、むし歯予防の観点から、摂取総量を減らすことと摂取回数を減らすことが効果的だと説明されています。お菓子帳を作るためにお菓子を買い増したり、だらだら食べになったりしないように、家庭の間食ルールの中で楽しみましょう。
(参照:甘味(砂糖)の適正摂取方法|厚生労働省 e-ヘルスネット)
衛生面では、未開封型であっても、温度や湿度、直射日光に注意が必要です。チョコレートや飴、油分の多いお菓子などは、溶ける、変形する、べたつく可能性があります。長期間の保存を前提にせず、定期的に見直す運用にしましょう。
- 直射日光の当たる場所に置かない
- 車内や高温になる場所に放置しない
- 賞味期限をメモしておく
- 食べる予定があるものは、保管状態を確認する
- 長く飾ったものを食べるかどうかは保護者が判断する
「飾る用」と「食べる用」を分ける方法もあります。家庭によっては、現物のお菓子をファイルに入れるのではなく、パッケージ写真だけで作るほうが安心です。
親子で楽しむには?無理なく続けるコツ
お菓子帳は、完成度を競うより、親子でルールを決めながら少しずつ楽しむほうが続けやすい遊びです。
最初から凝ったページを作ろうとすると、買うお菓子が増えたり、親の負担が大きくなったりします。まずは「赤いパッケージ特集」「遠足に持っていきたいお菓子」「週末に食べたおやつ」など、ゆるいテーマで始めるのがおすすめです。
お菓子帳を知育遊びとして楽しむなら、貼ったあとに少しだけ会話を足してみてください。
- これは何味だった?
- どの色が一番目立つ?
- 同じ味のお菓子はほかにもある?
- また食べたいと思った?
- このパッケージのどこが好き?
子どもにとって、お菓子のパッケージは身近なデザイン教材でもあります。色、文字、写真、キャラクター、限定表示など、商品には「伝えるための工夫」がたくさん詰まっています。親が少し問いかけるだけで、単なるコレクションが、観察と会話の時間に変わります。
親子で始める前のチェックリスト
- 使うお菓子は未開封型にするか、包装・写真型にするか決めた
- 食べる用と飾る用を分けるか決めた
- 賞味期限と保存方法を確認した
- 原材料表示・アレルギー表示を確認した
- 小さいきょうだいの手が届かない保管場所を決めた
- 友だちとお菓子そのものを交換しないルールにした
- 長期保存せず、定期的に見直すことを決めた
このチェックリストは、保育園・幼稚園・学童で取り入れる場合にも役立ちます。ただし、集団の場では、家庭よりもアレルギーや持ち込みルールの配慮が必要です。施設で行う場合は、現物のお菓子ではなく、写真や印刷素材を使ったコラージュ遊びとして設計するほうが安全です。
よくある質問(FAQ)
お菓子帳について、親が迷いやすいポイントを一問一答で整理します。
- Q. お菓子帳とは何ですか?
- お菓子帳とは、未開封のお菓子やお菓子のパッケージをファイルやノートに並べて楽しむ、SNS発のコレクション遊びです。
- Q. お菓子帳とお菓子シール帳は何が違うのですか?
- 明確な定義は固定されていません。未開封のお菓子を並べるものをお菓子帳、パッケージをシールのように集めるものをお菓子シール帳と呼ぶ傾向がありますが、ほぼ同じ意味で使われることもあります。
- Q. どんなお菓子を選べばいいですか?
- 未開封で、厚みが少なく、常温で保管しやすいお菓子が扱いやすいです。チョコレートや飴など、溶けやすいものは保管場所に注意しましょう。
- Q. 未就学児がやっても安全ですか?
- 大人の見守りがあれば楽しめます。ただし、誤飲、はさみ、テープ、小さいお菓子の管理には注意が必要です。年齢や発達段階に合わせて保護者が判断してください。
- Q. 未開封のお菓子はあとで食べてもいいですか?
- 賞味期限や保存方法、保管状態を確認したうえで保護者が判断してください。長く飾ったものや、高温の場所に置いたものは、食べる前に状態をよく確認しましょう。
- Q. アレルギーがある子でも楽しめますか?
- 原材料表示・アレルギー表示を必ず確認し、必要に応じて写真で残しましょう。心配がある場合は、家庭の方針や医師・専門機関の助言を優先してください。
- Q. 友だちと交換してもよいですか?
- お菓子そのものの交換は、アレルギーや家庭ごとのルールが関わるため慎重にしましょう。交換するなら、写真や包装の切り抜きなど、食べ物ではない素材に限定するほうが安心です。
- Q. 保育園・幼稚園・学童で取り入れられますか?
- 施設のルール確認が前提です。現物のお菓子を持ち込むのではなく、写真や印刷素材を使ったコラージュ遊びとして設計すると、安全面に配慮しやすくなります。
- Q. 衛生的に長期間保存しても大丈夫ですか?
- 長期保存を前提にしないほうが安心です。未開封でも、温度や湿度、直射日光で状態が変わることがあります。定期的に見直しましょう。
まとめ|お菓子帳は「ルール共有」があれば取り入れやすい
お菓子帳は、シール帳のように集める楽しさと、お菓子のパッケージを眺める楽しさが重なった、今の子どもたちらしい遊びです。
一方で、対象が食品である以上、シール帳とまったく同じ感覚では扱えません。未開封であっても、誤飲、アレルギー表示、賞味期限、保存状態、虫歯、友だちとの交換には注意が必要です。
たまごだるまとしては、お菓子帳を「危ないから禁止」と決めつける必要はないと考えています。ただし、「未開封なら安心」と言い切るのではなく、家庭ごとのルールに落とし込むことが大切です。
作る前に、飾るのか、あとで食べるのか、交換するのか、どこに保管するのかを親子で話してみてください。その会話ができれば、お菓子帳は単なるSNSの流行ではなく、子どもが身近なデザインや食品表示、安全について考えるきっかけになります。
