高齢者の方々にとって、ホワイトボードを活用したレクリエーションは脳のトレーニングや社交活動に最適です。

ホワイトボードを使ったレクリエーションは、準備する道具が必要ないため、手軽でおすすめです。

そこで今回は、簡単で盛り上がりやすく、参加者同士のコミュニケーションや交流を促進する「ホワイトボードを使ったレクリエーション」をご紹介していきます。

ホワイトボードを使ったレクリエーション3つのメリット

ここではホワイトボードを使ったレクリエーションのメリットを3つご紹介していきます。

【レクリエーション3つのメリット】

利用者の注目を集められる

通常、レクリエーションの始まりには「〇〇を始めるので、こちらをご覧ください」という大きな声が介護職員から掛けられることが多いです。しかし、ホワイトボードを利用する場合は、その大きさが利用者の注目を一気に集めます。

準備が始まると同時に「何が始まるのかな?」と興味を引くことができ、レクリエーションの開始がスムーズになります。ホワイトボードの特性を活かすことで、参加者の関心を一気に引き付け、レクリエーションの導入がより効果的になります。

簡単に準備できる

ホワイトボードとペンさえあれば、簡単に実施できるため、レクリエーションの準備が容易になります。介護職員の負担が軽減されることは、忙しい現場での大きな利点です。

貴重な時間とエネルギーを節約できるため、スムーズなレクリエーションの実施が可能となります。介護職員の方々にとって、効率的で負担の少ない方法でレクリエーションを提供できることは、大いに喜ばしいポイントです。

座ったままで行うことでできる

ホワイトボードを使った脳トレは、座ったままで行える種目が多く、幅広い利用者が楽しめるため人気です。介護度に関係なく多くの人が参加できるため、仲間外れとなる心配もありません。また、参加者同士のコミュニケーションも活発になります。

さらに、身体を大きく動かしたり立ち上がる必要がないため、転倒や怪我のリスクが低くなります。安全性が高く、心地よい環境でレクリエーションを楽しむことができます。

ホワイトボードを活用することで、利用者の安全を確保しながら脳トレを行い、充実した時間を過ごすことができます。

【高齢者向け】ホワイトボードを使ったレクリエーション|座ってできるゲーム

ここでは座ってできるホワイトボードを使ったレクリエーションを3つご紹介していきます。

【ホワイトボードを使ったレクリエーション|座ってできるゲーム】

漢字分解クイズ

漢字当てゲーム」は、分解された漢字を組み合わせて正しい漢字を当てるゲームです。利用者のレベルに応じて簡単な文字から難しい文字まで選ぶことができます。

レクリエーションの進め方は以下の通りです。まず、ホワイトボードに漢字を分解して書きます。例えば、「買」の場合は「四」と「目」「八」といった要領です。利用者は他の参加者には聞こえないように答えを伝えます。

ゲームを盛り上げるためには、分解した漢字を一気に書くのではなく、ゆっくりと小出しにすることがポイントです。解答が出ない場合は、ヒントとして「買」の場合は「四は頭の部分、目は体、八は足」といった具体的な説明を出します。

利用者がイメージした文字を書けるように、個々に紙と鉛筆を用意すると良いでしょう。これにより、参加者はより自由にアイデアを表現し、楽しみながらゲームに参加することができます。

連想ゲーム

「連想ゲーム」は、答えやヒントを変えることで無限の問題を作ることができます。
「◯◯のつく□□は?」ゲーム:カテゴリー内で特定の頭文字を持つ単語や名称を答えるゲームです。問題の中身を変えるだけで、ネタ切れやマンネリを防ぐことができます。

「◯◯な□□と言えば何でしょう?」ゲーム:カテゴリー内で指定された形容詞に当てはまる単語や名称を答えるゲームです。客観的なテーマを選ぶと、多くの人が楽しめます。

キーワードから連想ゲーム:複数のキーワードから正解を導き出すゲームです。時間経過に応じてヒントを出し、「動物」→「頭がよい」→「ショーをする」→「水族館にいる」といった流れで答えを導きます。

また、「りんご」→「赤い」→「紅葉」と連想していくタイプのゲームも人気です。世代や知識に関係なく楽しめます。連想ゲームは柔軟なアレンジが可能で、常に新しい問題を楽しむことができます。

都道府県クイズ

「都道府県当てゲーム」とは、スタッフがホワイトボードに都道府県の形やキーワードを書き、利用者がそれがどの都道府県を指しているのか当てるゲームです。都道府県名が出た後は、連想ゲームに派生させることも可能です。

利用者は地理的な知識や想像力を活かして答えを導き出し、楽しみながら学ぶことができます。スタッフの工夫次第でさまざまなバリエーションを楽しむことができます。

ホワイトボードの活用により、参加者全員が視覚的に関わりながら、興味深い学びの場を提供します。

【高齢者向け】ホワイトボードを使ったレクリエーション|盛り上がる言葉遊びゲーム

ここではホワイトボードを使ったレクリエーションの中から盛り上がる言葉遊びゲームを3つご紹介していきます。

【ホワイトボードを使ったレクリエーション|盛り上がる言葉遊びゲーム】

ひらがな頭文字クイズ

「ひらがな頭文字クイズ」とは、ホワイトボード用のカラーペンを使って簡単なイラストとひらがなの頭文字を組み合わせたクイズです。絵心がなくても大丈夫です。利用者全員がポンポン答えを出し、楽しい雰囲気で進行できます。

【レクリエーションの進め方】

  • ホワイトボードに簡単なイラストとひらがなの頭文字を描き、何を表しているのかを当てるクイズを行います。
  • 例えば、「これはお鍋です」と言いながら大きな円を描きます。
  • 円の中に「ち」と描いた茶色の長細い円柱、「だ」と描いた肌色の小さな丸「こ」と描いた灰色の三角などを加えます(答えは「おでん」です)。
  • ヒントを追加し、わかった人から答えを言ってもらいます。

【レクリエーションを盛り上げるポイント】

  • 職員がヒントを出しながらイラストを描きます。「私はこの具が好きなんですよね」とか「食感がおもしろいです」といったコメントを交えると盛り上がります。
  • 絵に自信のある職員は、動物園のテーマや桃太郎の物語など、クイズのバリエーションを増やすこともおすすめです。

ホワイトボードとカラーペンを使ったイラスト&ひらがなクイズは、楽しみながら認知能力やコミュニケーション力を刺激するレクリエーションとして活用できます。利用者が思い思いの答えを出し合い、笑顔が広がることで思い出作りにもつながります。

続けてしりとり

「しりとりは口腔機能の向上に役立ち、口や舌の筋力を鍛えることができます。高齢になると口腔内の筋力が低下し、舌の動きが制限されるため、口を動かすことが重要です。

【レクリエーションの進め方】

  • 利用者が大きな円に座り、しりとりを始めます。介護職員は出た単語をホワイトボードに書きます。
  • ホワイトボードを見て、前の人が答えた単語をすべて言った後、自分の番の単語を言います。
  • 例えば、前の人が「たぬき」と言った場合は、「たぬき、きつね」と続けます。はっきりとした大きな声で単語を発することで、口腔体操にもなります。

【レクリエーションを盛り上げるポイント】

しりとりに参加する他の職員は、ホワイトボードを見ずに単語を覚えて参加することもおすすめです。

介護職員がしりとりで苦戦する様子は利用者の笑いを誘うことがあります。

しりとりを通じて口腔機能の向上やコミュニケーションの活性化を図ることができます。利用者の楽しい笑顔と共に、口の筋力や舌の動きの向上をサポートしましょう。」

言葉探しゲーム

言葉探しゲームは、ホワイトボードに書かれたひらがなから単語を作り出すゲームです。制限時間内でどれだけ多くの単語を作れるかを競います。

【レクリエーションの進め方】

  • 利用者がホワイトボードから見やすい位置に座ります。
  • ホワイトボードには見やすい大きさでひらがなをいっぱいに書きます。
  • 利用者には単語を書く紙と鉛筆を渡します。
  • 制限時間内で、できるだけ多くの単語を作り出すことを目指します。

【レクリエーションを盛り上げるポイント】

単語の数だけでなく、利用者のレベルに合わせて「どれだけ長い単語を作れるか」、つまり使うひらがなの文字数を競うのも楽しいです。

個人戦が難しい場合は、チーム戦にして協力して単語を作るのもおすすめです。

このゲームを通じて利用者の脳トレや協力体験を促し、楽しいひらがなパズルを楽しみましょう。皆が集中して単語を作り出す姿に、笑顔とやり達成感が広がります。

【高齢者向け】ホワイトボードを使ったレクリエーション|脳トレゲーム

ここではホワイトボードを使ったレクリエーションの中から脳トレゲームを3つご紹介していきます。

【ホワイトボードを使ったレクリエーション|脳トレゲーム】

あるなしクイズ

ホワイトボードを使ったクイズゲームの定番、「あるなしクイズ」は、レクリエーションに最適です。

【レクリエーションの進め方】

  • ホワイトボードの中央に縦線を引き、左側の一番上に「ある」、右側の一番上に「ない」と書きます。
  • 「〇〇にはあって、□□にはない」と言いながら、単語を一つずつホワイトボードに書きます。
  • 難しいものから始めて段階的にわかりやすいものにしていきます。
  • 答えがわかった利用者は手を挙げ、他の利用者に聞こえないように進行者に答えを伝えます。

【レクリエーションを盛り上げるポイント】

クイズ中は利用者が答えにたどり着けるように、少しずつヒントを出すことが大切です。

また、注意点として、利用者が高齢者の場合は、不正解の答えを他の利用者に伝えることで恥ずかしい思いをさせないように配慮しましょう。

楽しいクイズゲームを通じて、利用者の脳トレや思考力を刺激しましょう。笑顔あふれるレクリエーションの時間を共有できればと思います。

〇のつく言葉、いくつ出せるかゲーム

「〇のつく言葉、いくつ出せるかゲーム」は、ただ〇のつく言葉を出し合って数を競うシンプルなレクリエーションゲームです。

【レクリエーションの進め方】

  • 利用者を3〜5人程度のチームに分けます。
  • 決められた制限時間内に、各チームが「〇のつく言葉」をいくつ出せるかを競います。
  • 介護職員は出た言葉をホワイトボードに記録します。

【レクリエーションを盛り上げるポイント】

チーム間の公平性を保つために、Aチームは『「あ」のつく言葉』、Bチームは『「い」のつく言葉』といったように、「〇」の文字を都度変えます。

また、勝敗の偏りを避けるために、利用者のレベルを考慮してチーム編成を行うことも重要です。 また、チーム対抗ではなく、全員が順番に答えを出す方式もありますので、利用者の雰囲気やニーズに合わせて適切な進行方法を選びましょう。

このゲームを通じて、利用者の交流や思考力を促進し、楽しい時間を共有しましょう。笑顔と活気に満ちたレクリエーションができることを願っています。

とんち文字クイズ

一見して意味のわからない文字でも、頭を使って考えれば読み方が見えてくるのがとんち文字クイズの魅力です。

【レクリエーションの進め方】

  • ホワイトボードにとんち文字を書き、「これは何と読むでしょうか?」と質問します。
  • 個別の小声で答えを聞いたり、解った人に答えてもらったりする方法でも構いません。

【盛り上げるポイント】

間違えた時は、「残念!おしい!」と大きなリアクションを取ると盛り上がります。解けた時の納得感も好評です。

とんち文字クイズは検索すると多くのお題が見つかりますし、月間レクリエーションの記事にも掲載されています。ぜひ楽しみながら取り組んでみてください。

なお、この画像の答えは「目のかたき」です。思いもよらない答えに驚くことで、さらに楽しい雰囲気が広がるでしょう。

ホワイトボードレクリエーション|高齢者が簡単に盛り上がるゲームのポイント

【高齢者が簡単に盛り上がるゲームのポイント】

ホワイトボードの位置は全員が見えるように

レクリエーションを行う際には、ホワイトボードの見え方に違いが生じることがあります。このような場合、参加者に不公平感を与えてしまう可能性があります。

公平な環境を整えるためには、ホワイトボードの設置場所や参加者の座る位置などに配慮が必要です。ホワイトボードが参加者全員から同じように見えるようにするための工夫が求められます。

適切な設置場所や明るさの調整、参加者の視界を遮る障害物の除去など、細かな配慮が必要です。また、参加者に快適な座る位置を提供することも大切です。

公平性を確保することで、全ての参加者が平等な機会を持ち、楽しみながらレクリエーションに参加できるでしょう。

利用者のレベルに合わせる

ホワイトボードを活用したレクリエーションには、様々な種類があります。それぞれのゲームやクイズは、簡単なものから難しいものまで幅広いレベルに対応しています。

しかし、大切なのは利用者のレベルに合わせて実施することです。簡単すぎると参加者は飽きてしまい、難しすぎると挫折感を感じてしまいます。バランスの取れたレベルのゲームを選ぶことが盛り上がりの鍵です。

利用者の興味や能力、認知レベルを考慮しながら、レクリエーションの内容を選定しましょう。それによって参加者は楽しみながら挑戦でき、満足感や達成感を得ることができます。

音や装飾で盛り上げる

参加者が問題に正解した時に、打楽器やパフパフラッパなどの効果音を使うと、盛り上がりやすい傾向があります。また、レクリエーション中に音楽を流すことで、ホワイトボードに記入している間にリラックスした雰囲気を作ることもできます。

同時に、ホワイトボードに簡単な装飾を加えることや、ペンやマグネットに使用する色数を増やすなどの工夫も効果的です。

ただし、過度に装飾すると騒音に感じられたり、文字が読みづらくなったりする可能性があるため、適度なバランスを保つことが重要です。参加者の集中力や快適さを損なわないように注意しましょう。

大きな文字で書く

高齢者施設でのレクリエーションには、大きな文字で明瞭に書けるホワイトボードの使用をおすすめします。ただし、大型のホワイトボードを利用する場合は、十分な保管スペースも必要です。

保管場所だけでなく、レクリエーションを行う場所や移動経路でも必要なスペースを確保することが重要です。

特にキャスター付きのホワイトボードを使用する場合は、横幅だけでなく前後のスペースもチェックしましょう。

利用者の安全とスムーズな移動のために、スペースの確保に留意しましょう。

ホワイトボードを使ったレクリエーションのまとめ

ホワイトボードを活用したレクリエーションは、手軽に楽しめるだけでなく、介護現場においても準備が簡単で予算負担も軽減されるというメリットがあります。

ホワイトボードの使用により、利用者と介護職員、そして利用者同士のコミュニケーションがより円滑に行えることもおすすめのポイントです。利用者の顔がよく見えるため、表情やリアクションをしっかりと捉えながら活動できます。

日々のレクリエーションにホワイトボードを取り入れることで、楽しさと効果を同時に得ることができます。介護の質を向上させながら、利用者の笑顔と交流を増やしていきましょう。

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