保育園の入園申込みに向けて指数を計算し、「同じ点数の家庭がいたら、そこからどう決まるのだろう」と気になっている方もいるのではないでしょうか。
保育園の利用調整で指数が同点になった場合は、自治体が定めた「同点時の優先順位」で判定されます。その項目と順序は自治体ごとに異なります。
この記事では、大田区と世田谷区の公式資料をもとに、同点時の優先順位を比較します。自分の家庭がどの段階で判定される可能性があるのか、申込前に何を確認すればよいのかまで具体的に整理します。
なお、掲載内容は公開時点の公式情報に基づきます。利用調整基準や申込日程は変更される場合があるため、実際に申し込む年度の案内を必ず確認してください。
目次
同じ指数なのに結果が分かれるのは、「同点時の優先順位」が自治体ごとに違うからです
利用調整では、世帯の指数が同じ申込者を比較するため、自治体ごとに別の優先順位が設けられています。
保育園の選考というと、就労時間や家庭の事情から算定される「指数」だけで決まるように見えます。しかし、募集枠より申込者が多く、同じ指数の世帯が並んだ場合には、さらに同点時の優先順位が適用されます。
大田区では、令和9年4月入園の窓口・電子申請を令和8年10月1日から11月30日まで受け付け、郵送は11月9日必着と案内しています。申請方法によって締切が異なるため、指数だけでなく日程の確認も欠かせません。
(参照:令和9年4月入園申込みについて|大田区)
こども家庭庁の取りまとめでは、令和8年4月1日時点の全国の待機児童数は2,435人で、前年より181人増えています。一方で、申込者数や空き状況は地域、年齢、施設によって異なるため、全国値だけで自分の地域の入りやすさを判断することはできません。
(参照:保育所等関連状況取りまとめ(令和8年4月1日)|こども家庭庁)
この記事で扱うのは「大田区」と「世田谷区」の2区です
本記事では、東京都の大田区と世田谷区を比較します。いずれも同点時の判定順序を項目立てて公開しており、似ている点と異なる点を具体的に確認できるためです。
大田区・世田谷区以外に住んでいる方も、自治体の公式サイトで「自治体名+保育園+利用調整基準」「自治体名+保育園+同点」などと検索すると、同様の資料を探せます。
ただし、この記事に掲載する順位を他の自治体へそのまま当てはめることはできません。呼び方だけでなく、指数の算定方法や優先項目も自治体によって異なります。
そもそも「基準指数」「調整指数」「同点時の優先順位」は何が違う?
保育園の選考は、基礎となる指数、事情に応じた加減点、同点になった後の優先順位という三つの層で考えると理解しやすくなります。
最初に、保護者の就労、疾病、介護、就学などの状況をもとに基礎となる指数を算定します。次に、自治体が定める家庭事情に応じて加点または減点を行います。その結果として世帯の指数が決まり、同じ指数の申込者が並んだときに同点時の優先順位を使います。
同じ勤務区分や似た家庭状況の世帯同士では、指数が同じになることがあります。そのため、自分の合計点だけでなく、同点になった後に何が比較されるのかまで確認しておくことが大切です。
同じ言葉が、区が違うと別の意味になります
利用調整を理解しにくくしている理由の一つが、自治体による用語の違いです。
大田区では、父母それぞれについて算定する基礎点を「利用調整基準指数」、個別事情による加減点を「調整指数」としています。世田谷区では、基礎点を「利用基準指数」、加減点を「調整基準指数」と呼んでいます。
(参照:利用調整方法・基準について|大田区)
(参照:保育のごあんない(令和8年9月発行)P30~32|世田谷区)
編集部の視点
大田区の「調整指数」と世田谷区の「調整基準指数」は、いずれも個別事情による加減点に当たります。似た名称でも指している範囲が違う場合があるため、他区の記事やSNSで得た知識を、そのまま自分の自治体へ当てはめないことが重要です。
| 概念 | 大田区の呼称 | 世田谷区の呼称 |
|---|---|---|
| 保護者の状況をもとにした基礎点 | 利用調整基準指数 | 利用基準指数 |
| 家庭事情などによる加減点 | 調整指数 | 調整基準指数 |
| 基礎点と加減点を反映した世帯の点数 | 世帯の指数 | 当該世帯の指数 |
| 世帯の指数が同じ場合の判定 | 同一指数の場合の優先順位 | 同一指数世帯の優先順位 |
利用調整は何を根拠に行われているのか
児童福祉法第24条第3項では、市町村は保育所等の利用について調整を行うことができると定められています。具体的な指数や優先順位は、各自治体が公開する基準に沿って確認されます。
(参照:児童福祉法|e-Gov法令検索)
ただし、申込者自身による指数計算はあくまで目安です。どの項目に該当するか、どの書類をもとに指数を適用するかは、提出された資料に基づいて自治体が審査します。
区役所への相談回数や事情の訴え方によって優先順位が上がるものではありませんが、申請内容に不明点がある場合や家庭状況が変わった場合は、自己判断せず担当窓口へ確認してください。
大田区の同点時優先順位は9段階。最初に見るのは「新規入園か、転園か」です
大田区では、世帯の指数が同じ場合、新規入園か転園かを最初に比較し、その後も8項目を順番に確認します。
大田区は、父の利用調整基準指数、母の利用調整基準指数、調整指数を合計して世帯の指数を算定します。その指数が同じ場合に、公式サイトで公開されている9項目を上から順に適用します。
(参照:利用調整方法・基準について|大田区)
9つの項目を順番に読む
大田区が公表している同一指数の場合の優先順位は、次のとおりです。
- 「入所」または「転園」の場合、入所を優先
- 利用調整基準指数の高い世帯。ただし、調整指数は含まない
- ひとり親世帯
- 保護者の疾病
- 保護者の障がい
- 児童の障がい
- 在園保育施設の卒園年齢を迎える児童
- 保護者の区市町村民税所得割額合算値の低い世帯
- きょうだいが在園中、またはきょうだい同時申込み
対象条件の詳細や必要書類は、各項目の名称だけで判断せず、申込み年度のしおりと利用調整基準で確認してください。
(参照:利用調整方法・基準について|大田区)
注目すべきは第2段階「調整指数は含まない」
第2段階で比較されるのは、加減点を含めた世帯の指数ではありません。大田区は「調整指数を含まない利用調整基準指数の高い世帯」を優先するとしています。
たとえば、加点を含めた結果として同じ世帯指数になった二つの家庭でも、父母の利用調整基準指数の合計が異なる場合は、この第2段階で順位が分かれる可能性があります。
「加点が多いほど、同点になった後も有利」とは限りません。合計点と、同点時に改めて比較される基礎点を分けて理解する必要があります。
転園希望の人が知っておくべき第1段階
大田区の第1段階は、新規の「入所」と「転園」を比較する場合、入所を優先するという基準です。認可保育施設を利用中の家庭が別の施設への転園を申し込む場合、新規入園の家庭と同点になれば、この段階で後順位になる可能性があります。
ただし、現在の施設を退園すべきか、いつ転園を申し込むべきかは、優先順位だけで決められることではありません。転園が内定した場合の現在園の扱いなども含め、最新の案内を確認してから判断してください。
大田区は過去2年分の「内定最低指数」を公開しています
大田区は、4月一次利用調整について、施設別の内定最低指数と申込者数を過去2年分公開しています。希望施設の過去の申込状況を知るための参考資料になります。
(参照:1次利用調整の指数の公開について|大田区)
ただし、内定最低指数は固定された合格点ではありません。募集人数、在園児の進級、申込者数、希望施設の組み合わせなどによって毎年変わります。
前年の最低指数を上回っていても内定が保証されるわけではなく、下回っていても必ず不承諾になるわけではありません。「何点なら入れるか」ではなく、希望施設の競争状況を考える一つの材料として扱うのが適切です。
世田谷区の同一指数世帯の優先順位は6段階。最初に見るのは「卒園児かどうか」です
世田谷区では、年齢上限のある区内保育施設等の最終年齢クラスを卒園する子どもに関する項目を、同点時の第一段階に置いています。
世田谷区は、保護者それぞれの利用基準指数を求め、合算して世帯の指数を算定します。必要書類が提出された場合は、家庭状況に応じた調整基準指数が適用されます。
同一指数となった世帯については、公式の「保育のごあんない」に掲載された6段階の優先順位で判定されます。
(参照:保育のごあんない(令和8年9月発行)P30~32|世田谷区)
6つの段階を順番に読む
世田谷区が公表している同一指数世帯の優先順位は、次のとおりです。
- 第一段階:調整基準番号18に該当する世帯
- 第二段階:保育の利用基準指数の高い世帯
- 第三段階:階層低位順。同一階層の場合は所得割課税額低位順。必要な税資料の提出がない場合は最高階層として選考
- 第四段階:申込児を認可外保育施設に有償で預けている期間の長い者
- 第五段階:世田谷区に住民登録し、引き続き居住している期間が長い世帯
- 第六段階:類型間の優先順位
第六段階では、不存在等、疾病・障害、就労、介護、出産、就労内定・開業予定、求職、就学等の順に類型を比較します。各項目の適用条件は、申込年度の案内で確認してください。
(参照:保育のごあんない(令和8年9月発行)P30~32|世田谷区)
「調整基準番号18」を実際に開いてみる
第一段階の「調整基準番号18」は、年齢上限がある区内の保育所等の最終年齢クラスを卒園し、引き続き区内の保育所等を申し込む場合に関する項目です。卒園後の受入れ先が確保されている場合などは対象外です。
公式資料では、この条件に該当する場合の調整基準指数を20点としています。同点時にも第一段階で確認されるため、指数の加点と同一指数世帯の判定という二つの場面に関係する項目です。
(参照:保育のごあんない(令和8年9月発行)P30~32|世田谷区)
ただし、小規模保育などを利用していれば、すべての家庭が自動的に該当するわけではありません。利用している施設、最終年齢クラス、卒園後の受入れ先などの条件を確認する必要があります。
第三段階「階層低位順」と、税資料の提出漏れ
第三段階では、保育料の階層が低い世帯を優先します。同一階層の場合は、区市町村民税所得割課税額が低い世帯を先に判定します。
世田谷区は、必要な税資料の提出がない場合、最高階層として選考すると明記しています。これは同点時の第三段階における扱いであり、資料未提出だけで選考全体の最下位になるという意味ではありません。
それでも、本来の税情報が確認できれば第三段階で先に判定される可能性がある世帯にとって、資料不足は避けたい状態です。自分で提出する必要があるのか、マイナンバーなどにより区側で確認できるのかも含め、申込年度の案内を確認してください。
編集部の視点
世田谷区では、令和7年9月から区内の認可保育園等に通うすべての子どもの保育料を無償化しています。一方、保育料が無償でも、税情報は同点時の第三段階などに使われます。「保育料がかからないから税資料も関係ない」と考えず、選考上必要な情報として切り分けて確認することが大切です。
(参照:保育料について|世田谷区)
第四・第五段階は「時間」を見ています
第四段階は、申込児を認可外保育施設に有償で預けている期間の長さを比較します。第五段階では、世田谷区に住民登録し、継続して居住している期間を比較します。
どちらも、申込直前に短期間で変えられる条件ではありません。区外から転入したばかりの家庭や、海外から移り住んだ家庭にとっては、本人の努力で埋められない差になる可能性があります。
動かせない条件に不安を感じ続けるより、必要書類、申込締切、希望施設、認可外保育施設の利用証明など、今から確認できる項目を優先するほうが現実的です。
【比較表】同じ世帯でも、区が違えば順位が逆転することがあります
両区では共通して基礎となる指数や税額を比較しますが、最初に確認する事情や、その後の判定順序は異なります。
ただし、指数の算定方法や募集状況そのものが区によって異なります。以下の表は、それぞれの区内で同点になった後の判定順序を対照したものであり、どちらの区が入園しやすいかを示すものではありません。
比較表で見る、両区の判定順序
| 判定段階 | 大田区 | 世田谷区 |
|---|---|---|
| 1 | 入所と転園を比較する場合、入所を優先 | 調整基準番号18に該当する世帯 |
| 2 | 調整指数を含まない利用調整基準指数の高い世帯 | 保育の利用基準指数の高い世帯 |
| 3 | ひとり親世帯 | 階層低位順。同一階層は所得割課税額低位順 |
| 4 | 保護者の疾病 | 認可外保育施設へ有償で預けている期間の長い者 |
| 5 | 保護者の障がい | 世田谷区で継続して居住している期間が長い世帯 |
| 6 | 児童の障がい | 保育を必要とする事由の類型間順位 |
| 7 | 在園保育施設の卒園年齢を迎える児童 | 該当項目なし |
| 8 | 区市町村民税所得割額合算値の低い世帯 | 該当項目なし |
| 9 | きょうだいが在園中、またはきょうだい同時申込み | 該当項目なし |
「該当項目なし」とした部分は、世田谷区の同一指数世帯の優先順位に、同じ名称の独立した段階がないという意味です。調整基準指数など、選考の別の段階で関連する事情が考慮される場合があります。
大田区と世田谷区に共通するのは、同点になった後に基礎となる指数の高さを見る点です。一方、税額を比較する順番は、大田区が第8段階、世田谷区が第三段階です。同じ要素があっても、適用される順番には大きな違いがあります。
(参照:利用調整方法・基準について|大田区)
(参照:保育のごあんない(令和8年9月発行)P30~32|世田谷区)
架空のケースで考えてみる
以下は、優先順位がどのように働くかを理解するための架空例です。大田区と世田谷区では指数の算定方法、対象施設、募集人数、申込者の構成が異なるため、実際の入園結果や自治体間の有利・不利を予測するものではありません。
ケースA:年齢上限のある保育施設の卒園を控えた世帯
世田谷区で調整基準番号18の条件を満たす場合、同点時は第一段階で判定されます。大田区では、区が定める対象条件を満たす卒園児について、第7段階で確認します。同じ「卒園後に別の施設が必要」という事情でも、同点時に適用される順番が異なります。
ケースB:認可保育施設から転園を希望する世帯
大田区では、新規入園の世帯と転園希望の世帯が同点になった場合、第1段階で新規入園を優先します。転園を申し込む家庭は、この位置づけを理解したうえで、希望施設や現在園の扱いを確認する必要があります。
ケースC:世田谷区へ転入して間もない世帯
世田谷区では、第五段階で区内の継続居住期間を比較します。それ以前の段階でも順位が分かれなかった場合、居住期間が長い世帯が先に判定されます。ただし、居住期間だけで選考結果が決まるわけではありません。
編集長コメント
同点時の優先順位表を読むと、その自治体がどの事情から先に比較する制度設計を採用しているのかが見えてきます。ただし、表の順番だけから自治体の政策目的や価値判断まで断定することはできません。
大切なのは、他区と比べて一喜一憂することではなく、自分の自治体の選考で、どの条件が、どの順番で確認されるのかを正確に知ることです。動かせない事情がある家庭ほど、書類不足などの避けられる不利益を残さないことが重要だと考えます。
申込前に確認できることは何ですか?
申込前に見直せるのは、指数を無理に増やす方法ではなく、家庭状況が正しく伝わる書類と、期限までに提出する情報です。
同点時の優先順位には、居住期間や過去の保育利用期間など、申込直前には変えられない項目も含まれます。それらを気に病むより、今から確認できる内容へ時間を使うほうが現実的です。
「動かせる項目」と「動かせない項目」に仕分ける
| 申込前に確認・対応できること | 申込直前に任意で変えることを前提にしない条件 |
|---|---|
| 就労証明書の時間、日数、雇用期間などの記載 | これまでの継続居住期間 |
| 必要な税資料の提出状況 | 住民税の所得割課税額 |
| 新規入園か転園かについて、申込区分の記載が実態と合っているか | 現在、認可保育施設などを利用している事実 |
| 疾病、障がい、介護などを証明する必要書類 | これまで認可外保育施設を利用してきた期間 |
| 年齢上限のある施設の卒園に関する証明や対象条件 | 家庭の構成や、きょうだいの現在の在園状況 |
| 希望施設の通園可能性と希望順 | 過去の内定最低指数や過去の申込者数 |
就労証明書の記載不足や必要資料の未提出があると、本来の家庭状況が選考へ反映されない可能性があります。証明書の内容が実態と異なる場合は、自分で書き換えず、勤務先や自治体へ確認してください。
一方、居住期間や所得割課税額は、入園選考のために短期間で操作する性質のものではありません。変えられる条件と変えられない条件を分けることで、申込前に何を優先すべきかが明確になります。
申込前チェックリスト(無料DLあり)
以下のチェックリストは、登録不要で利用できます。ブラウザの印刷機能からA4用紙へ印刷するか、PDFとして保存して、申込書類と一緒に確認してください。
- 自分の自治体が公開している最新年度の利用調整基準を確認した
- 基礎となる指数と、事情に応じた加減点を分けて確認した
- 同点時の優先順位を最後の項目まで読んだ
- 新規入園または転園の申込区分を確認した
- 就労証明書の時間、日数、雇用期間などを勤務実態と照合した
- 税資料の提出が必要か確認した
- 家庭事情を証明する添付書類に不足がないか確認した
- 年齢上限のある施設を利用している場合、卒園児に関する基準を確認した
- 窓口、電子申請、郵送それぞれの締切を確認した
- 郵送の場合、消印有効か必着かを確認した
- 希望施設を実際に通いたい順で記入した
- 希望施設の過去の指数を、確定的な合格ラインとして扱っていない
- 不承諾だった場合に確認する手続きや代替案を家族で共有した
無料チェックリストの使い方
このページを印刷するときは、ブラウザの印刷画面で「背景のグラフィック」を有効にすると、チェックリストと解説ボックスを見分けやすくなります。提出前の確認用として無料で保存・印刷できます。
令和9年4月入園の申込日程(大田区)
大田区では、令和9年2月17日までに出生予定の子どもについて、令和9年4月一次利用調整の窓口・電子申請を令和8年10月1日から11月30日まで受け付けます。郵送は令和8年10月1日から11月9日までの必着です。消印有効ではないため注意してください。
休日受付は令和8年11月8日に予定されています。また、他自治体の保育施設と併願する場合など、電子申請を利用できないケースがあります。
(参照:令和9年4月入園申込みについて|大田区)
世田谷区の令和9年4月一次利用調整は、郵送・電子申請が令和8年11月5日、窓口申込みが11月10日締切です。結果公表日は令和9年1月20日です。
二次利用調整は、郵送・電子申請が令和9年1月27日、窓口申込みが2月1日締切で、結果公表日は2月18日です。申込方法によって締切が違うため、余裕を持って準備してください。
(参照:申込みから入園までの流れ|世田谷区)
申込後に家庭状況や勤務状況が変わった場合は、申請時の内容のままにせず、自治体の案内に従って速やかに届け出てください。
よくある質問
保育園の指数や同点時の優先順位について、申込前に迷いやすい点を一問一答で整理します。
- Q1. 同点時の優先順位はどこに書いてありますか?
- 自治体の公式サイトや入園案内冊子に掲載されています。大田区は「利用調整方法・基準について」、世田谷区は「保育のごあんない」の利用基準指数・調整基準指数に関するページを確認してください。
(参照:利用調整方法・基準について|大田区)
(参照:保育のごあんない(令和8年9月発行)P30~32|世田谷区) - Q2. 調整指数による加点が多ければ、同点になった後も有利ですか?
- 必ずしも有利とは限りません。大田区の第2段階と世田谷区の第二段階では、いずれも事情による加減点を除いた基礎となる指数の高さを比較します。
- Q3. 同点時の順位を申込直前に上げられますか?
- 居住期間や税額など、直前には変えられない項目があります。書類の記載不足や必要資料の未提出を防ぎ、実際の家庭状況を正しく審査してもらえる状態にすることが現実的な対応です。
- Q4. 第1希望に書いた施設のほうが、選考で有利になりますか?
- 大田区、世田谷区とも、希望順位そのものによって利用調整上の有利・不利が生じる仕組みではありません。空き状況を予想して順番を変えるのではなく、実際に通いたい順で記入します。申込み年度の案内も必ず確認してください。
(参照:利用調整方法・基準について|大田区)
(参照:保育所等の利用調整方法|世田谷区) - Q5. きょうだいが在園していると、同点時に有利になりますか?
- 大田区では、同点時の第9段階に「きょうだいが在園中又はきょうだい同時申込」があります。世田谷区の6段階には同じ名称の独立項目はありませんが、きょうだいの状況が調整基準指数などに関係する場合があります。全体の基準表で確認してください。
- Q6. 前年の内定最低指数は、今年のボーダーになりますか?
- なりません。大田区が公開する過去の最低指数は参考資料です。募集人数や申込者の状況によって毎年変動するため、確定的な合格ラインとしては使えません。
(参照:1次利用調整の指数の公開について|大田区) - Q7. 大田区で転園を申し込むと、新規入園より不利ですか?
- 新規入園と転園の世帯が同じ指数になった場合、大田区は第1段階で新規入園を優先します。ただし、それ以前に世帯の指数が異なれば、指数の高い世帯から選考されます。「転園だから常に後順位」という意味ではありません。
指数を計算し終えたところが、保育園の利用調整を理解するゴールではありません。同点になった後に何を比較するのかまで確認すると、申込前に見直すべき書類や情報が明確になります。
大田区と世田谷区には、基礎となる指数の高さを改めて見るという共通点があります。一方で、新規入園と転園、卒園児、税額、認可外保育施設の利用期間、居住期間などを確認する順番は異なります。
優先順位の違いは、自治体の優劣を示すものではありません。また、動かせない条件があることは、保護者の準備不足を意味するものでもありません。
大切なのは、加点を探して焦ることではなく、自分の自治体が公開している最新の基準を最後まで読み、家庭の状況が書類へ正しく反映されているかを確認することです。たまごだるまでは、保活を家庭同士の競争として煽るのではなく、分かりにくい制度を一つずつ読み解き、次に取れる行動へつなげていきます。
希望施設を検討している方は、見学時の確認ポイントもあわせてご覧ください。
利用調整の結果が不承諾だった場合に確認したい手続きや選択肢は、こちらの記事で整理しています。
認可保育園、認定こども園、地域型保育などの違いから確認したい方は、保育制度の解説も参考にしてください。
