保育士の仕事は残業が多く、人間関係も複雑なことがあります。

そこで転職を考える方もいますが、「保育士から転職ってどうなの?」「異業種への転職は可能?」などの疑問が生じるかもしれません

この記事では、保育士が培った経験やスキルを活かせるおすすめの職場や、保育士資格を活かして他の職種で働く方法を紹介します。

さらに、転職活動のポイントも解説し、不安を解消できる内容になっています。

保育士から異業種に転職するのを考えてしまう理由

「子どもが大好き!」という情熱で保育士になった人も、現実の保育現場で辛い思いをすることがあります。

実際に保育士を辞めたいと思う理由は、令和2年の厚労省の調査によれば、以下のようになっています。

  • 職場の方針に合わない7.5%
  • 給与や福利厚生面の不満18.2%、
  • 人間関係のトラブル15.8%
  • 他の業界への転職を考えている人18.9%

参照:平成30年度「保育人材」に関するアンケート調査の結果について

このデータから、保育士の退職理由はライフイベントではなく、現職場への不満が主な要因であることがわかります。

また、他の業界への転職もかなりの割合で行われていることから、保育士からの異業種への転職を選ぶひとも多いと言えるでしょう。

保育士から異業種・保育士から違う仕事への転職事情

保育業界以外でも、保育現場で培ったスキルを活かせる職場が存在します。

異業種への転職は一歩踏み出すのが難しいかもしれませんが、多彩な職場での活躍が可能です。

保育士の経験が役立つおすすめの異業種職場をご紹介します。

【保育士から異業種への転職】

  • ①受付、一般事務
  • ②接客
  • ③営業
  • ④IT関連
  • ⑤介護

保育士から転職で人気の仕事①受付、一般事務

保育の仕事は体力を必要とする一方、体力に不安を抱える方も転職を考えることがあります。

そのような方にとって、デスクワークの受付や事務職は魅力的な転職先となるかもしれません。

受付では来訪者を案内し、質問や伝言に対応します。

一方、事務職では資料の整理や電話対応など、黙々と作業することもありますが、保育士として培ったコミュニケーション能力が重要です。

保育士で鍛えたスキルが活かされ、保護者対応や保育士間の伝達作業において重要な役割を果たせる職場です。

保育士から転職で人気の仕事②接客

保育業界は処遇改善が進んでいますが、給与面に不満を抱えている方もいるかもしれません。

そんな場合、営業職がおすすめです。

営業は売上や契約の成果に応じた手当があり、大幅な年収アップが見込めます。自分の頑張りが給料に反映されるのでやりがいを感じられます。

信頼関係が重要なため、保育士で培った良好な人間関係づくりが役立ちます。

営業職は自分の努力が目に見える形で報われるので、新たなキャリアとして検討してみると良いでしょう。

保育士から転職で人気の仕事③営業

保育業界は処遇改善が進んでいるものの、給与面に不満を抱えることもあります。

そのような場合、営業職がおすすめです。

営業職は、売上や契約成立に応じた手当が支給されるため、年収が大幅にアップする可能性が高いです。

自分の努力がしっかり評価され、やりがいを感じられる職種でもあります。

また、営業ではお客様や取引先との信頼関係が重要です。

この点でも、保育士のような人間関係の構築能力が活かせる仕事です。

保育士から転職で人気の仕事④IT関連

人との関わりが疲れたり、仕事面で疲弊している場合には、ITやWEB関連の職種がおすすめです

IT業界は資格や経験不問の求人も多く、未経験からの転職も可能です。

また、在宅ワークが増えているので、自宅で一人で作業する時間が増える特徴もあります。

敷居が高く感じるかもしれませんが、意欲的に学び、チャレンジすることで新たなキャリアを築くことができるでしょう。

保育士から転職で人気の仕事⑤介護

「自分のやりがいがモチベーションとなっている方には、介護職が適しています。

介護職は高齢者を対象にするものですが、「他人を支える」という点で保育と共通する部分があります。

利用者様の生活をサポートしながらやる気を保ち、スムーズに馴染むことができるでしょう。

また、介護士は資格取得後の給与アップや夜勤手当など将来的な給料アップの保証があります。

これは保育士との大きな違いです。

自分のやりがいを活かして将来性のある介護職を検討してみると良いでしょう。

保育士資格を活かせる!おすすめの転職先ランキング

保育士資格を活かして、保育園以外の職場で新たなキャリアを築くことも魅力的な選択肢です。

以下はおすすめの転職先をご紹介します。

【保育士資格を活かせる!おすすめの転職先ランキング】

  • おすすめの転職先1位:ベビーシッター
  • おすすめの転職先2位:学童スタッフ
  • おすすめの転職先3位:保育ママ
  • おすすめの転職先4位:子育て広場
  • おすすめの転職先5位:ベビーホテル
  • おすすめの転職先6位:子供向け用品の販売スタッフ
  • おすすめの転職先7位:給食関連の仕事

1位:ベビーシッター

転職先の中で注目されている職種として、ベビーシッターが1位となっています。

保育料が時間単位で支払われる企業が増えたことで、幅広い層の家庭が利用しやすくなったため求人が増加しているようです。

ベビーシッターの仕事内容は、利用者の自宅で保育や習い事の送迎、家事代行などを行います。

主に0歳から12歳までの子供たちを対象にしています。

一人で業務をこなすため、人間関係に悩まされることなく働けるのがメリットです。

時給相場は約1600円で、一般の保育園よりも高い傾向にあります。(※東京を基準としています)

2位:学童スタッフ

学童とは、共働き世帯の小学生が放課後や長期休暇に通う施設です。

対象者は主に小学生低学年となるため、保育園での業務よりも年齢層が上がるのが特徴です。

主な仕事内容は子ども達の宿題のサポートや年齢に応じた遊びを提供することです。

勤務時間は基本的に放課後に当たる15時前後からとなるため、プライベートとの両立がしやすい環境です。

3位:保育ママ

家庭的保育事業、通称「保育ママ」とは、保育士が自宅やマンションの一室を使って、安全な場所で子どもたちを保育するサービスです。

対象年齢は3歳未満で、一人の保育士が3人(補助者がいる場合は5人)まで預かることができます

自宅で開業する場合は自治体の認可を受ける必要があります。

【家庭的保育事業について】

比較的小規模(定員規模1人以上5人以下)で家庭的な雰囲気の下、きめ細かな保育を行います。

0~2歳児3人につき1人の保育従事者が保育をします。また、補助者を置く場合は、0~2歳児5人につき保育従事者1人と補助者1人が保育をします。

認定こども園、幼稚園、認可保育所のいずれかの施設と連携します。

連携施設は家庭的保育事業実施施設に対し、「保育内容の支援」「代替保育の提供」「卒園後の進級先の確保」等の支援を行います。

※平成31年度までは経過措置として設定していない場合もあります。

参照:独立行政法人福祉医療機構|地域型保育事業(家庭的保育事業)

このサービスのメリットは、少人数の子どもたちとゆったりと関わることができる点です。

また、補助業務の場合は保育が行われる場所に通勤するだけなので、保育ママをするよりも気軽に取り組めるでしょう。

4位:子育て広場

子育て広場は、市町村が主催する親子の交流イベントで、公共施設やマンションの一室を利用して開催されます。

家庭の親子や職員との関わりを目的とし、利用時間は9時〜16時など短時間であり、親子参加型の施設なので業務負担が軽減される特徴があります。

保護者の育児に関する悩みを聞く役割も担い、保育園で培ったキャリアを存分に発揮できるでしょう。

5位:ベビーホテル

ベビーホテルは、20時以降の保育やお泊り、一時預かりが主なサービスの施設です。中には24時間営業の場所もあります。

この転職先の魅力は、夜勤が必須なため高時給で給与アップの見込みがあります。

また、夜間利用が多いため行事が少なく、保育業務に集中しやすい点もポイントです。

作り物や行事計画の負担が軽減され、保育に専念できる職場です。

6位:子供向け用品の販売スタッフ

保育士の資格を活かした転職先として、子供向け用品の販売スタッフがおすすめです。

保育士として培った子どもの成長や発達に関する知識は、子供向け用品の選定やアドバイスに役立ちます。

また、保育士が持っているコミュニケーション能力は、顧客との関わりやサービス向上に大変重要です。

子供向け用品の販売スタッフとして働くことで、子どもたちの成長をサポートする商品を提案するやりがいを感じられるでしょう。

さらに、働き方もフルタイムやパートタイムなど選べるため、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

保育士の経験を活かし、子どもたちの幸せを追求する子供向け用品の販売スタッフは、転職先として魅力的です。

7位:給食関連の仕事

保育士の資格を活かした転職先として、給食関連の仕事がおすすめです。

保育士としての栄養に関する知識や、子どもたちのアレルギーや好みに対応したメニュー提案ができることが強みとなります

また、食育を通じて子どもたちの健康的な成長をサポートする役割を担うことになり、調理師や栄養士などの資格を取得することで、キャリアアップも期待できます。

働き方も幅広く、学校や保育園、給食センターなどさまざまな職場環境で活躍できます。

子どもたちの健康を支える給食関連の仕事は、保育士の経験を活かす転職先として魅力的です。

保育士から異業種に転職したい人の転職理由とは?

保育士から異業種に転職したい人の転職理由について解説します。

まず、新しい環境で働きたいという思いが多く転職理由として挙げられます。

保育士の仕事は、子どもたちと接する機会が多く、人間関係が複雑になりやすいため、新たな職場で人間関係を築き直したいと考える方が多いです。

また、給与面での不満が転職理由として挙げられることもあります。

保育士の給与は、比較的低い水準にあり、労働時間が長いことから、給与アップを目指して異業種への転職を検討する方もいます。

さらに、スキルアップやキャリアアップを目指すことも一因です。

保育士のスキルを活かしながら、新たな分野で活躍し、自己成長を追求したいと考える方も少なくありません。

異業種への転職を検討する際は、自分の価値観やキャリアプランを見つめ直し、適切な転職先を見つけることが重要です。

保育士の年収は低い

保育士の年収は一般的に他の職業と比べて低い傾向があります。

保育士は子どもたちの成長を支える重要な仕事を担っていますが、給与面ではその責任と労働時間に見合った報酬が得られないことが課題です。

保育士は長時間の勤務や残業も多く、その労働条件に見合った給与体系が求められます。

処遇改善が進む一方で、今後も給与面の向上に取り組む必要があると言えるでしょう。

人間関係が悪い

職場の指導方針が原因となる人間関係の悩みは、多くの人が経験する課題です。

特に保育園での指導方針が合わない場合、日々の業務にストレスを感じることもあるでしょう。

このような悩みを解消するためには、自分に合った指導方針を重視する保育園で働くことが重要です。

適切な指導方針のもとで仕事に取り組むことで、より充実した職場環境を築くことができるでしょう。

保育士から異業種へ転職のポイント

保育士から異業種への転職を考える際のポイントは、自身のスキルや経験をどのように活かせるかを見極めることが大切です。

保育士の持つコミュニケーション力やチームワーク、問題解決能力は他の職種でも高く評価されることがあります。

また、転職先の業界や職種に対してリサーチを行い、自分が興味を持つ分野やキャリアアップの可能性を確認することも重要です。

転職活動では自己PRや志望動機を具体的に伝えることが求められるため、自己分析や面接対策に時間をかけることで、よりスムーズな転職が実現するでしょう。

保育士の転職を成功させる方法

保育士の転職を成功させる方法は、以下のポイントに注意することです。

まず、自己分析をしっかり行い、転職先で実現したいキャリアや環境を明確にしましょう。

次に、転職先の業界や職種についてリサーチし、自分のスキルや経験をどのように活かせるかを考えることが大切です。

履歴書や職務経歴書、面接対策にも時間をかけ、自己PRや志望動機を具体的に伝えることが求められます。

さらに、転職エージェントや求人サイトを活用して、豊富な情報を収集しましょう。

自分に合った転職先を見つけることで、保育士の転職を成功させることができます。

自己分析を徹底させる

自己分析を徹底させることは、転職活動を成功させるために非常に重要です。

自己分析では、自分の強みやスキル、価値観、興味関心などを客観的に見極めることが必要です。

自分が本当にやりたいことや成長したい方向性を明確にし、それに合った転職先を見つけるための基盤を築きます。

職場環境や仕事内容、給与なども自己分析の結果に基づいて選択することが重要です。

自己分析を徹底させることで、自信を持って転職活動に取り組み、理想の転職先を見つけることができるでしょう。

自己PRに力を入れよう

自己PRに力を入れることは、転職活動を成功させるために非常に重要です。

自己PRでは、自分の強みやスキル、経験を魅力的に伝えることが求められます。

具体的な実績や成果を挙げ、それを通じてどのように貢献できるかを示すことが大切です。

また、職務経歴書や面接の場で自己PRを用意し、自分をアピールする言葉やエピソードを事前に考えておくことも重要です。

自己PRを通じて自信を持って自己アピールし、自分の価値をしっかり伝えることで、採用担当者に良い印象を与え、理想の転職先を見つけることができるでしょう。

保育士から異業種への転職はおすすめ!

保育士から異業種への転職はおすすめです。保育士として培ったスキルや経験は、他の職種でも活かすことができます。

コミュニケーション能力や人間関係の構築、子どもの成長に対する知識は幅広い職場で重宝されます。

異業種への転職は新しい挑戦と成長の機会であり、自己成長にもつながります。

自分の興味や関心に合った職種を見つけ、保育士として培ったスキルを活かしながら新たなキャリアを築くことで、より充実した職業生活を送ることができるでしょう。

転職活動では自己分析や自己PRを徹底することが重要です。

自信を持って挑戦し、理想の転職先を見つけましょう。

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