クリスマスの時期になると、クリスマス会を行う保育園は多いのではないでしょうか。保育士からの出し物や子どもたちと一緒に遊べるゲームなどを取り入れ、クリスマス会を盛り上げられたらよいですよね。
そこで今回は、保育園のクリスマス会でできるおすすめのゲームや出し物をご紹介します。これからクリスマス会の内容を考える際には、ぜひ参考にしてみてください。
目次
クリスマス会の流れを考える際のポイント
クリスマス会の内容は、毎年変えている園が多いでしょう。だいたいの流れは同じでも、細かい部分は変えなければ子どもたちが飽きてしまいます。クリスマス会を盛り上げるためには、いくつかのポイントに気を付けながらスケジュールや内容を考えていきましょう。ここでは、クリスマス会の流れを考える際のポイントをご紹介します。
クリスマス会までに決めること
まず、クリスマス会にどのようなことをするか、保育士のうち誰が担当するかなどを細かく決めていきましょう。確認しておきたい内容は、以下のようになります。
- クリスマス会のねらいや目標
- 出し物の内容
- 出し物は誰が行うか
- 子どもの援助や誘導の係
- クリスマス会に参加する園児の年齢
- 開始時間と終了時間
- 会場の飾り付けはどうするか
- プレゼントやお菓子の有無 など
園によってクリスマス会の内容は大きく異なりますが、おおむね上記のような項目については話し合う必要があります。また、保育園は在園児の年齢が幅広いので、「全園児を対象にするのか」「各クラスごとにするのか」「乳児と幼児で分けるのか」といった部分は、クリスマス会の目的・ねらいに合わせてしっかりと決めておきましょう。
クリスマス会のスケジュール
自由にクリスマス会の内容を決められる場合は、「どんな風に進めよう」「ほかの園ではどうやっているのだろう?」と心配になることもあるかもしれません。園によって違いはありますが、平均的なクリスマス会のスケジュールは以下のようになります。
時間 | スケジュール | 内容 |
---|---|---|
9:50 | 遊技室集合 | 各クラスから集まる |
10:00 | クリスマス会開始 | 挨拶、歌、手遊びなど |
10:10 | 保育士からの出し物 | 劇、ハンドベル、ペープサートなど |
10:30 | サンタクロース搭乗 | プレゼント配布 |
10:50 | 記念撮影 | クラスごと写真を撮る(乳児はクラスに戻る) |
11:00 | 幼児クラスの出し物 | 歌、合奏など |
11:30 | クリスマス会終了 | 挨拶 |
12:00 | クリスマス給食を食べる | |
13:00 | 各クラスでゲームなどを楽しむ |
1時間程度、園全体でクリスマス会を行います。そしてクリスマス会が終了したら、各クラスでゲームなどをして楽しみましょう。せっかくのイベントの日なので、通常のカリキュラムを行うよりも、特別で楽しい日になるような活動を入れるのが理想的です。
クリスマス会を盛り上げる保育士の出し物アイディア5選
クリスマス会での保育士の出し物は、レパートリーが少なくマンネリ化してしまう傾向にあります。毎年行うため、内容を変えるのが難しいと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
クリスマス会には、普段なかなか挑戦することがないような出し物を披露すると、会場が一気に盛り上がります。ここでは、クリスマス会に適した保育士の出し物を5つご紹介しますので、参考にしてみてください。
観劇
意味が理解しやすいよう、みんなが知っている有名な絵本や歌を題材にして、劇を行ってみましょう。クリスマスの意味や内容が分かるものが望ましいですが、難しすぎると子どもが劇に集中できず楽しめないかもしれません。
全くクリスマスとは関係のないお話を、クリスマス風にアレンジしてみるのもよいでしょう。劇にふさわしい内容のお話や歌には、以下のようなものがあります。
- あわてんぼうのサンタクロース
- ブレーメンの音楽隊
- クリスマスなあに?
- 大きなかぶ など
ペープサート
ペープサートは、紙人形劇です。画用紙などに絵を書き、そこに割りばしのような棒を付けて人形に見立てて使用します。そして保育者は絵を持ちながら、机の裏側に隠れて劇を進めます。
絵を使用できるので、比較的どんなお話でも表現しやすいでしょう。ペープサートは大がかりな準備が必要なく、体を隠せる台や布などがあればどこでもできるのが嬉しいポイントです。
パネルシアター
パネルに絵を貼り付けて物語を表現する「パネルシアター」もクリスマス会に適しています。パネルシアターを操作するのは1人や2人で十分なので、保育士の人数が少ない園でも安心です。
ブラックライトを使用すれば、クリスマスの夜の雰囲気を演出することもできます。普段とは少し違う特別な出し物になるでしょう。
ただし、逆に園児や保育士の数が多い園では、「後ろの方に座っている子が見えない」「パネルが小さくて対応しきれない」といったことも考えられます。園児が多い保育園の場合は、パネルを複数用意して動きを大きくするといった配慮が必要です。
ハンドベル
雪が降るクリスマスの夜をイメージして、繊細な音色のハンドベルを披露するのもおすすめです。クリスマスソングを演奏すれば、クリスマス会の雰囲気が盛り上がるでしょう。ハンドベルで演奏できる曲には、以下のようなものがあります。
- きよしこの夜
- ジングルベル
- 赤鼻のトナカイ
- もろびとこぞりて など
ハンドベルは綺麗はハーモニーや繊細な音色が特徴です。ベルの音はあまり大きくないので、遊戯室が大きい場合や園児が多いときには、発表する前に手遊びなどを導入し園児が静かに落ち着けるような環境作りを行いましょう。
合奏
合奏でもクリスマスを盛り上げることができます。ピアノや太鼓、木琴、カスタネットなど園児が発表会などでよく使用する楽器で演奏すると、より親しみがわくでしょう。
また、楽器が得意な保育者がたくさんいる場合には、クラリネットやフルート、アコースティックギターなど普段あまり触れることのない楽器を使用することで、子どもの興味や関心を引き出せます。
大きな楽器を演奏しない先生も、鈴やトライアングルなど簡単な楽器を持って音に合わせて鳴らしてみてもよいでしょう。演奏に合わせて、歌やダンスを披露してみるのも面白いかもしれません。
【0~2歳】クリスマス会におすすめのゲーム3選
クリスマス会では、学年やクラスごとにゲームを行い楽しむことも多いでしょう。複雑なルールを理解するのが難しい0~2歳の乳児期には、簡単で分かりやすいものや、個人戦でできる遊びが理想的です。ここでは、0~2歳におすすめのゲームをご紹介します。
ハイハイレース
保育室や遊戯室にマットを敷き、その上をハイハイして進みます。プレゼントを無事受け取れたらゲーム終了です。サンタの服装をする、トナカイのカチューシャをつけるなどアレンジをすると、よりクリスマス会の雰囲気が演出できます。
1~2歳児は歩けるようになっている子がほとんどなので、お散歩レースにしてもおもしろいでしょう。プレゼントを1つにして勝敗を決めるのが本来のルールですが、勝ち負けにこだわる必要はありません。クリスマスは本来、全員がサンタクロースからプレゼントを受け取れる日のはずです。みんなが楽しく参加できるルールにしましょう。
オーナメント探し
オーナメント探しは、宝探しゲームです。子どもたちに見つからないように、保育室や遊戯室のどこかにオーナメントを一つ隠します。隠したオーナメントと同じものを見せ「これを探してね」と伝えます。先に見つけた人の勝ちです。
オーナメントは一つだけでなく、いくつか隠しても楽しめるでしょう。また、大きなビニールプールに新聞紙をちぎって入れ、その中にオーナメントを隠して探すといった方法もあります。年齢や普段の保育の様子に合わせて環境作りを行いましょう。
雪だるま入れ
丸めた新聞紙に白の画用紙を貼り付け、白い玉を作ります。そこに目や口を書き、雪だるまに見立てましょう。また、段ボールやかごを用意し、クリスマスプレゼントやクリスマスブーツのような装飾を施します。
ルールは玉入れと同じです。クラスを2チームに分け、制限時間内にたくさん雪だるまをいられれたチームが勝利となります。玉を投げるのが難しい場合は、保育士が補助するか、玉を転がして遊ぶことも可能です。
【3~5歳】クリスマス会を楽しめるゲーム5選
幼児になるとより難しいルールのゲームに挑戦できるようになります。また、同じクラスの友達と協力したり競争したりできるようにもなるので、遊びの幅が広がる時期です。いつもと違う新しいゲームを取り入れると、クリスマス会がさらに盛り上がるでしょう。ここでは3~5歳の幼児期におすすめのゲームをご紹介します。
プレゼント運びリレー
プレゼントをリレー形式で運んでいくゲームです。詳しいルール・手順は、以下のようになります。
- 段ボールでそりを2つ作る
- そりの中にプレゼントの箱を入れる(多少重さがあると安定する)
- クラスを2チームに分ける
- 2人1組でそりを引きながらコースを走る
- 次の組にバトンタッチする
- 早くゴールしたチームの勝ち
人数が少ない場合は、そりにいれるプレゼントを軽くし、1人でそりを引くようにします。また、プレゼントを運んでいる途中でそりが転倒した場合は、そりの体制を直しその場から再スタートです。チームやペアを変えれば、何度でも楽しめるでしょう。
紙コップクリスマスツリーレース
制限時間内に紙コップを高く積めた人の勝ちというゲームです。クリスマス会では普通の紙コップを使用すのではなく、紙コップをクリスマスツリーに見立てて装飾をしましょう。折り紙を貼ったり、クレヨンやマーカーで絵を描いたりしてオリジナルのクリスマスツリーを作成します。
園児の人数が多いと紙コップがたくさん必要になりますが、チーム戦にすれば使用する紙コップが少なく済みます。また、同じチームの人が勝てるように応援したり作戦会議を開いたりしても、盛り上がるでしょう。
ビンゴゲーム
イベントらしい遊びといえばビンゴゲーム。ただ、3歳や4歳ではまだ数字が分からない子もいるので、数字ではなく絵にして「絵合わせビンゴ」にすると分かりやすいでしょう。クリスマスらしくサンタやトナカイ、プレゼントといった絵にするとさらに雰囲気が出ます。
通常のビンゴは時間がかかるので、マスを減らしてルールを簡単にすると、保育時間の中でも何度か繰り返し楽しめるでしょう。
クリスマスクイズ
クイズ遊びもクリスマス会で盛り上がるゲームの一つです。クイズには「〇×クイズ」「箱の中身はなんだろな」など、いくつかの方法があります。どちらも簡単にできるので、試してみましょう。ルール・手順は以下のようになります。
【〇×クイズ】
- クリスマスにちなんだクイズを出す
- 例題:「サンタクロースの服は青色である」「クリスマスは12月20日である」など
- 多く正解した人の勝ち
【箱の中身はなんだろな】
- 大きめの箱を1つ用意する
- タオルやクレヨンなど、身近なものを1つ選んで入れる
- 目をつぶって、音やにおい、触った感覚で何が入っているのか当てる
- 一番早く当てた人の勝ち
サンタの福笑い
正月遊びとしてなじみのある福笑いを、サンタクロースの顔にアレンジして遊ぶゲームです。目隠しした状態で、土台となる顔の上に、目や鼻、口などのパーツを置いていきます。
上手に完成させることも大事ですが、面白い顔になった様子をみんなで見たりしながら楽しみましょう。また、チーム戦にして「目の担当」「口の担当」などと決めて行うこともできます。
「どのチームが上手だったか」「一番かわいいサンタは?」など、みんなで見合って相談して決めるのも方法のひとつです。福笑いひとつでも、さまざまな遊び方・楽しみ方がありますので、子どもたちと相談しながらアレンジしてみてはいかがでしょうか。
クリスマス会を盛り上げるポイント
クリスマス会は年に1度しかない特別なイベントなので、子どもたちの気持ちが十分に盛り上がるようにしてあげたいものですよね。ここでは、クリスマス会を盛り上げる際の3つのポイントをご紹介します。
月齢の低い子への配慮
乳児期と幼児期の子どもは、心身の発達に大きな差があります。また、月齢の低い子の中には、サンタクロースの着ぐるみやいつもと違う服装の保育士に「怖い」という気持ちを抱き、泣いてしまう子もいるでしょう。
全員で参加する催しは1~2つに絞り、乳児が無理せずクリスマス会に参加できるように配慮する必要があります。また、クラスで行うゲームも、無理に参加させることは避けましょう。クリスマス会では、「楽しい」「嬉しい」といった気持ちを育てることが大事です。
クリスマス会を迎えるまでの導入
普段の生活の中でも、クリスマスに関する絵本を読んだり歌を歌ったりして、クリスマス会に向けて気持ちを盛り上げるようにしましょう。
なんの前触れもなくいきなりクリスマス会がはじまっても、意味が分からず思い切り楽しめない可能性があります。早くて1ヵ月前、遅くても1週間前にはクリスマスに関するお話をして理解を深めましょう。
気持ちを盛り上げる装飾を
遊戯室や保育室をクリスマスらしい飾りで装飾すると、気持ちが盛り上がります。子どもたちと一緒に飾りつけるのも良いでしょう。
クリスマスツリーにオーナメントを飾る、窓に飾りを付ける、天井から雪をイメージした形の花紙を垂らすなど、できることはたくさんあります。12月の壁面をクリスマスにちなんだものにするのもオススメです。
まとめ
クリスマス会では、子どもたちがクリスマスに親しみを持てるよう催し物やゲームを楽しみましょう。ただ、年齢によって楽しめるゲームが異なるので、年齢や発達に合わせたゲームを設定する必要があります。
また、「クリスマス会の前に導入を行う」、「部屋の飾り付けをする」といったように気持ちが盛り上がるような環境を作ることも大切です。今回の記事も、ぜひ参考にしてみてくださいね。