冬になったらどんな遊びをしようか迷ってしまう保育士さんもいますよね。寒い季節はついつい室内にこもってしまいますが、外に出ると子どもたちにとっての驚きや発見がたくさんあります。
この記事では、保育園で楽しめる冬の自然遊びをご紹介していきます。冬ならではの自然に触れる遊びを取り入れ、子どもたちの興味を引き出しましょう。
また、冬の自然遊びを保育に取り入れる際のねらいや注意点についても解説していきます。事前にしっかりと把握し、安全に十分気を配りながら楽しんでください。
保育に冬の自然遊びを取り入れるねらい
冬の自然遊びには、どんなメリットがあるのでしょうか?
保育に取り入れるねらいの例をご紹介します。以下を意識しながら遊びを楽しみ、子どもたちの心身の発達を促していきましょう。
氷や雪などに触れて感触や形の変化を楽しむ
冬ならではの自然事象と言えば、氷や雪ですよね。
触って感触を楽しんだり、ずっと触っていると体温で溶けてしまったりする不思議さに夢中になることでしょう。
ふわふわの雪を手でぎゅっと丸めると固まったり形が変わったりすることを楽しめます。
寒い季節の自然事象に気づいたり興味を持ったりする
気温が下がった日に氷ができたり雪が降ったりすることを知り、寒い季節にしか出会えない現象にきっと子どもたちは興味津々でしょう。
外で息を吐くと白い息になることに気づいたり、冷たい風に季節の変化を感じたりと、冬の自然事象に興味を持つきっかけとなります。
体を動かして遊ぶことで身体能力を高める
気温が下がると体が固まり、冷えてしまいますよね。寒い季節だからこそ、体を動かして遊ぶことが大切です。
外で遊ぶことで自然と体が動かせるので、身体能力を高める機会となります。五感を使って遊べるので、楽しみながら心身の発達を促せるでしょう。
保育士や友だちとコミュニケーションをとり信頼関係を深める
自然に触れて遊ぶ中で、保育士や友だちとのコミュニケーションが増えます。
見つけたものや不思議に感じたことを伝えあったり、驚きを共有したりすることで信頼関係を深めていけるでしょう。
自分の思いを言葉にして伝える経験も積み重ねていけますね。
保育園で楽しめる冬の自然遊びアイデア12選
ここからは、保育園で楽しめる冬の自然遊びアイデアを12選ご紹介していきます。クラスの状態や年齢に合わせながら取り入れてみてくださいね。
冬のかけっこ
寒い季節だからこそ、思いっきり体を動かして遊びましょう。
走っている時に感じる冷たい空気や、走り終えた後に体がポカポカ温まることを感じられます。
寒さと暑さの正反対の感覚が同時に感じられるのも、冬ならではです。
白い息競争
気温が低い日に外に出ると、息が白くなることに気づくでしょう。
その白い息をできるだけ遠くまで吐く競争をするのも楽しいですよ。
誰が長く白い息を吐けるか、一番大きい息を出せたら勝ちなどアレンジしてみてもいいかもしれません。
冬の虫探し
暖かい季節に比べて、冬になると虫を見かけることが少なくなりますよね。
しかし、落ち葉の下や土の中、木の枝などをよく探すと虫が発見できます。
ミノムシなど一見虫には見えないようでも実は生き物だと知ることで、より興味が湧くことでしょう。
霜の感触遊び
落ち葉や木に付いている霜を探すのもおすすめです。
触ったり足で踏んだりして、感触や音を楽しみます。「どんな音がする?」と子どもに問いかけ、そっと踏んだり音に意識が向いたりするような言葉をかけましょう。
氷・つらら探し
水たまりに張った氷や、屋根から落ちてきたつららを探してみましょう。
手で触った時の冷たさや体温で溶けていく様子にきっと興味津々です。
薄い氷や細いつららは割れやすいので、そっと優しく持つことを伝えてくださいね。
雪のボディアート
たくさん雪が積もったら、ボディアートを楽しむチャンスです。
まだ誰も足を踏み入れていない場所で、体ごと雪の上に倒れて体の形を残しましょう。
大の字に倒れたり片手や片足を上げたりと、ポーズを変えてみても楽しいですよ。
雪だるま作り
雪遊びの醍醐味と言えば雪だるまを作ることです。
一人一人が自分だけの雪だるまを作って飾ってもかわいいでしょう。
数人で力を合わせて大きな雪だるまを完成させれば、達成感を味わうこともできます。
かき氷屋さんごっこ
水に絵の具を混ぜた色水をペットボトルやバケツに用意します。
デザートカップやお皿などの空き容器に雪を盛り、好きな色の色水をかければかき氷の完成です。
お客さん役とお店屋さん役に分かれてやりとりをすれば、かき氷屋さんごっこが盛り上がるでしょう。
冬の宝探し
雪の中に宝物を隠して、みんなで冬の宝探し。
最初は見つけやすいカラフルなもの、慣れてきたら白いものなど難易度を上げても面白いですね。
隠す範囲を決めて子どもたちと確認してから遊びましょう。
かまくら作り
雪が多く積もれば、かまくら作りを楽しめます。
みんなで協力し合って大きな山を作ったり、崩れないように注意しながら穴を開けたりします。
かなり時間がかかるので、できた時や中に入った時の喜びは大きなものとなるでしょう。
雪合戦
チームに分かれて雪合戦をするのも盛り上がりますよ。
始める前に、身を隠すための雪の塀や雪玉をそれぞれ作っておいてもいいでしょう。
当たったら人数が減っていき、最後まで残った方のチームが勝ちです。
ソリ遊び
園庭の坂や山があれば利用したり、なければ雪山を作ってソリ遊びを楽しみましょう。
誰が遠くまで滑れるか競っても盛り上がります。
体のバランスや重心の置き方も大切なので、コツを伝えて何度もトライしてくださいね。
保育に冬の自然遊びを取り入れる際の注意点
最後に、冬の自然遊びにおける注意点を解説します。
保育に取り入れる前に必ず確認し、安全にケガなく楽しめるようにしましょう。
事前に安全確認をする
子どもたちと外に出る前には、必ず安全確認をしましょう。
小さな子どもは雪に足を取られたり、凍っている場所で滑って転んだりしやすいです。
雪が深い場所や凍結している場所を事前に把握しておき、場合によっては避けたり除雪したりと対策しましょう。
子どもたちと約束事を確認する
遊び始める前には、子どもたちと自然遊びの約束事を確認します。
雪や氷を口に入れないこと、一人で遠くまで行くことのないよう遊ぶ範囲を守ることなど年齢に応じた内容が重要です。
事前に園全体で共通の約束事を決め、担任同士で相談し合うのもいいでしょう。
防寒対策をしっかりと行う
保護者に必要な防寒グッズの用意を依頼し、防寒対策をしっかりと行いましょう。
子どもは体温が高めなので、晴れていたり動いたりすれば汗をかくこともあるでしょう。
状況や一人一人に合わせて調節することも大切です。
遊びの見守りや人数確認を常に心がける
事前に約束事をしても、子どもは遊びに夢中になるとつい遠くに行きすぎてしまったり、遊び方を間違えたりする可能性もあります。
そのため、全体の遊びをしっかりと見守ることや常に人数確認をして危険がないか意識しましょう。
水分補給や着替えを促す
寒い日でも子どもは動けば喉がやすいので、遊び終わったら必ず水分補給を促しましょう。
気温が低いと意識が薄れがちですが、知らず知らずのうちに脱水になってしまったり、乾燥すると風邪をひきやすくなったりする可能性もあります。
また、汗をかいたあとは冷えやすいので、すぐに着替えることも大切です。
まとめ
保育園で楽しめる冬の自然遊びアイデア12選を紹介しました。
どれも寒い季節ならではの自然に触れることができ、子どもたちの興味を深められる遊びです。
気温が下がると室内遊びをメインに考えてしまいますが、外に出て様々な自然事象を知ったり体を動かしたりすることで心身の発達を促せます。
また、寒い季節の遊びのねらいや注意点についても事前にしっかり把握することで、子どもの成長に繋げながら安全に楽しめるでしょう。
ぜひ、積極的に冬の自然遊びを保育に取り入れてみてください。