子どもたちの成長にかかせないものの1つでもあるのが「食」です。
とくに保育園へ通っている子どもたちは、健康な身体をつくるための大事な時間を保育園で過ごしますよね。

そこで、保育士の方であればぜひ取得していただきたい、食専門の資格「食育インストラクター」について詳しくご紹介していきます。

この記事を読むことで、食を通じて子どもたちを教育することの大切さから食育インストラクターの資格を取得するための具体的な方法がわかります。

ぜひ、これからご紹介する内容を参考に食のプロである食育インストラクターを目指す参考にしてみてください。

1.食育インストラクターとは?

食育インストラクターは、栄養バランスの取れた食品を選ぶ能力や食のマナーなど「食育」のプロとして認められた人のことを指します。

ちなみにNPO法人の日本食育インストラクター協会は、”食育の知識を日々の生活に活かし、社会で活躍できる「食育の指導者としての証」”と定義しているのです。
引用:食育インストラクターとは?/NPO日本食育インストラクター協会

また、食育インストラクターには全部で5段階の階級があり、保育士の方であれば上級資格を取得することも十分可能でしょう。

2.保育士が食育インストラクターになる2つのメリット

食育インストラクターは民間資格なので、誰でも取得することができる資格です。

しかし、一般の人が食育インストラクターの資格と取るのと保育士が食育インストラクターの資格を取るのとでは、メリットの大きさが違います。

なぜなら、保育士における食育インストラクターの知識は、すぐに保育現場で役に立つからです。

2-1.メリット①:子どもたちへの食育できる

食育インストラクターの資格を取得することで、保育園の子どもたちへ食育を実践することができるようになります。

「食べること」は、子どもたちがこれから健康的に成長し、主体的に健全な食生活を送るためにとても重要なことです。

しかし、今では日本人の死因のトップに「ガン」「心臓病」「脳卒中」といういわゆる3大生活習慣病が記録されています。

これは子どもに限らず、大人でも食育の知識が備わっていないことの証明でもあるのです。

つまり、食育インストラクターという資格を取ることで、これからど成長していく子どもたちに正しい食のマナーや食品選びなどを保育士が教えられるようになります。

2-2.メリット②:食に対する重要性を伝えることができる

もう一つのメリットとしては、食に対する重要性を正しい知識をもって伝えることができるという点です。

とくに認可保育園の場合は、基本的に給食のため栄養バランスの考えられた食事を摂ることができます。

ですが、子供によっては好き嫌いをしてあまり食べてくれないということも多々ありますよね。

そこで、食育インストラクターとしての知識があれば、「なぜその食べ物を食べないといけないのか?」や「好き嫌いして栄養が偏ってしまうとどうなるのか?」など食に対しての重要性をわかりやすく教えることができるようになります。

また、認可外保育園などでお弁当を持参しているときは、保護者と連携して食育のサポートができるなど保育としての幅が一気に広げることができるのです。

3.食育インストラクターと食育アドバイザーの違いを徹底比較

食に関する専門資格の中には、食育インストラクター以外にもさまざまな資格があります。

とくに食育インストラクターと食育アドバイザーは、よく間違えられる資格でもあるので違いを明確にしておきましょう。

【食育インストラクターと食育アドバイザーの違い】

食育インストラクター 食育アドバイザー
知識の難易度 初心者〜プロ 初心者
取得までの期間 3ヶ月〜1年 2ヶ月〜3ヶ月
認定機関 NPO日本食育インストラクター協会 一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)
受験資格 4級〜1級を取得するには、推進校への通学・研修会への参加など多数の条件を満たす必要がある JADPが指定した認定教育機関で教育訓練を受講し、修了した人

引用:「資格」取得方法について/NPO日本食育インストラクター協会
引用:食育アドバイザー/一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)

上記の表からもわかるように食育アドバイザーは基本的に初心者向けの内容であるため、誰でも取得可能な資格です。

一方で、食育アドバイザーはプライマリー(初級)以外の4級〜1級の資格を取得するには、それなりの条件を満たす必要があるのでプロフェッショナル向けの資格になります。

ただし、食育インストラクターと食育アドバイザーに優劣があるわけではなく、そもそもに身つく内容と知識が違うという点に注意してください。

4.食育インストラクターの資格を取るための3ステップ

ここからは、食育インストラクターの資格を取得するための具体的な方法は、以下の3ステップで完了します。

  • Step①食育インストラクター講座を受講する
  • Step②修了認定試験に合格する
  • Step③資格を申し込む

食育インストラクターの取得を目指すのであれば、これからご紹介する流れに沿うことで資格取得するまでに発生する費用などもすべて知ることができるので参考にしてください。

※以下で解説する流れは食育インストラクターの資格を持っていない人を想定しているため「食育インストラクター(Primary)」の受験を前提にしています。

4-1.Step①食育インストラクター講座を受講する

まず、食育インストラクターの養成講座を受講しましょう。

一般的な受講期間は6ヶ月とされていて、受講中に提出課題が4回ほどで食育専門の講師が添削してから返送されます。

ちなみにこの養成講座は、通信教材のため自宅でじっくり学習することが可能です。

そのため、仕事などで忙しい状況でも休日の隙間時間などを利用して効率よく学習することができるでしょう。

また、学習する内容は食育における3本柱をはじめ基礎知識、食育を日々の生活に活かすための方法などを学習します。

4-2.Step②修了認定試験に合格する

修了認定試験は、養成講座の中で提出する最後の課題が試験になっています。

そのため、試験日程などはなく在宅で受験し、70点以上で合格になります。

つまり、養成講座の内容だけでなくこれまでに提出した課題の復習することが合格のカギになるでしょう。

ちなみに不合格だった場合は、1回のみ無料で再試験を受験することができるので、気持ちに余裕を持って試験に臨むことが大事です。

4-3.Step③資格を申し込む

認定試験に無事合格できたら、資格の申し込みをしましょう。

申し込む資格は、「食育インストラクター養成講座修了証」と「食育インストラクターPrimary認定証」という2種類があります。

また、常に携帯できるように顔写真付きの「認定カード」というものもあるので、用途によって使い分けるといいでしょう。

ちなみに認定カードを申し込んだん場合は、認定カードを首から下げられるようにネックストラップも付属しています。

4-3-1.食育インストラクターの資格申し込み方法

食育インストラクター認定試験に合格し、課題が返送されるときに以下の3点が同封されています。

  • 資格認定のご案内
  • 振込用紙
  • 認定カード写真用封筒

同封物が確認できたら「資格認定のご案内」の裏面に先ほどご紹介した資格の種類ごとの代金表が記載されているので、申請を出したい資格によって振込用紙へ金額を記入しましょう。

ちなみに携帯用の「認定カード」を申し込む場合は、カードに記載する顔写真が必要です。

したがって、同封されていた「認定カード写真用封筒」に証明写真を入れて返送すれば認定カードの申請は完了になります。

4-3-2.資格ごとの代金一覧

先ほど述べた食育インストラクターの資格の種類によって代金は異なります。

なので、以下の代金表を参考に申請する資格を選ぶといいでしょう。

【食育インストラクターの資格代金表】

額縁なし 額縁あり
食育インストラクター修了証 ¥3,710 ¥8,140
食育インストラクター認定証(Primary) ¥7,040 ¥11,440
食育インストラクター(Primary)+認定カード ¥10,780 ¥14,740
全ての資格+認定カード ¥14,080

※2021年3月時点の代金

ちなみに資格の申し込みで1番人気なのは、「全ての資格+認定カード」です。

せっかく取得した資格ですから、修了証・認定証・認定カードすべて申し込むことをお勧めします。

これらの資格は、ただ食育に関する知識を学習しただけでなく、食育インストラクターというとして子どもたちを「食」を通じて教育できるプロフェッショナル証です。

保育士に加えて食育のプロとして仕事の幅を広げられるのは、誰にでもできることではありません。

5.まとめ:食育インストラクターは食文化を継承する重要な役割がある

今回は食育インストラクターの役割から実際に資格を取得するまでの具体的な流れを解説しました。

本文中でも繰り返し述べているように、子どもたちへの食育はこれから健康に成長し、生きていくために必要不可欠なことです。

さらに食育インストラクターの資格が取得できれば、食のプロとして正しい知識を子どもたちに教えられるだけでなく、健康的な食文化を継承できる重要な役割を似合うことができます。

また、食育インストラクターとしての大きなメリットである「子どもたちに食育ができること」と「食に対する重要性を伝えられる」という点は、保育士としての希少価値も高くなるでしょう。

ちなみに食育は、子どもたちだけでなく大人にも必要なことです。つまり、食育の正しい知識を保育士間や保護者とも共有することで、保育園全体における教育意識の改善も期待できます。

ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、保育士としてのキャリアアップと子どもたちの健康を支える食育インストラクターを目指してみてください。

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